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そんな意を込めてきんときを見つめると、彼は直ぐに視線に気づいてふわりと笑った。
水も滴るなんとやら。俺の彼氏がこんなにもカッコイイ。
kr｢おい、無言でイチャつくな。｣
kn｢うるせぇよこっち見んな。｣
10分ほど温泉を堪能した後、大浴場を出て、用意してもらった浴衣に着替える。
俺のは淡い水色、きんときのは濃い青。
きりやんのは彩度の低い黄色、スマイルは薄い紫色の浴衣だ。
ちなみにbroooockは白に赤い柄の少し入った浴衣、シャークんは深緑色の浴衣を借りた。
こんなにいっぱい色の種類があるとは思っていなかっただけに、中々嬉しい。
俺たちにとっての、大切な色だから。
｢ぅーわテンション上がるわ〜！｣
kn｢2人と合流したら写真撮ろうぜ。｣
｢いいね。｣
kr｢彼奴らやってねぇだろうな...｣
sm｢何を？｣
kr｢ナニを。｣
部屋に戻り、扉を開ける。
若干の不安はあったがどうやら杞憂だったようで、2人は普通にゲームをしていた。
ていうかわざわざ持ってきたのかよ此奴ら。
br｢ん、おかえり〜意外と早かったね。｣
sh｢おかえり。｣
kn｢おぉ...無事だ。｣
br｢流石に数十分じゃ無理だもの。｣
ピコピコとゲーム音が部屋に響く。
暫くゲームを交代で遊んだ後、漸く2人も大浴場へと向かって、十数分で帰ってきた。
何だかんだで旅館に戻ってきてからも基本6人で行動していたけれど、取ってある部屋は3人部屋が2つなので、消灯後は全員が各々の部屋へと戻って行った。
今部屋にいるのは俺と、シャークんと、スマイル。
修学旅行で学生達が消灯後に恋バナを始めるように、今が仕掛け時である。
｢楽しかった？スマイル。｣
sm｢あぁ。たまにはこういうのもいいな。｣
｢そりゃ良かった。｣
3枚並べた布団のひとつに寝転がる。
電気は既に消しているから、窓へと目を向ければきらきら光る星が良く見えた。
｢布団に転がって話してると、恋バナしたくなっちゃうね。｣
sm｢ただの惚気だろうが。｣
sh｢お前は違うじゃん。｣
sm｢......そりゃ、そうだけど。｣
｢...付き合わないの？｣
頬杖を着きながらひとつ、聞いてみる。
暗闇の中でも、アメジストが少し泳いだのが分かった。
sm｢付き合えるかなんてわかんないだろ。｣
｢そうかねぇ。｣
sm｢...そうだろ。｣
｢...ほんとは気づいてるでしょ。｣
気づいていない筈がないのだ。
いくら人が自分への好意には疎いと言ったって、あの瞳に込められた想いに気づけないほど、彼は彼奴を見ていないわけじゃない。
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作者名：ローゼ | 作成日時：2021年8月12日 19時
