▽ ページ29
｢...うそつけぇ...｣
｢うそじゃないよ。｣
｢だ、って、気持ち悪いだろ、そんなの、｣
｢あのね、聞いて、シャークん。｣
｢僕は＿＿＿｣
ねぇシャークん。
これから告白するからね。
ちゃんと、聞いていてね。
□
｢＿＿＿なんてこともさぁ、あったよねぇ。｣
時刻は12月25日の20時から3分程過ぎた辺り。
少しお高めのワインを飲んで程よい酔いが回っている。
｢...やめろって、恥ずい。｣
｢なんで？大事な告白の日の話だよ？｣
｢だからだろ...｣
｢んふふ、｣
昼間にフォルダの整理をしていたら見つけたサンタクロースとのスリーショット。
こんなこともあったなぁ、なんて振り返られるほどの年月が過ぎていると思うと嬉しくなる。
あの時みたいに耳の先を紅くして視線を逸らす彼を見て、言い様のない幸福感が込み上げる。
照れた時に頬よりも耳の方が紅くなりやすいと知ったのは少し前だ。
その耳に指をはわせればかわいらしい声が響くことも。
｢...なんか変なこと考えてんな？｣
｢そんなことないよ〜｣
｢どうだか...｣
｢...君と付き合えて良かったなぁって、思っただけだよ。｣
あの日から4年と数日。
寝室の棚に隠した小さな箱に想いを馳せる。
そろそろ名前を変えてもいい頃だろう。
｢...俺も、そう思ってる。｣
あぁかわいい。なんてかわいい僕の恋人。
ねぇシャークん。
あとでプロポーズするからね。
...今度も、ちゃんと聞いててね。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
推しカプのクリスマスネタばんざーーい！！
今年は馴れ初め？に近いお話です。
毎年推しカプを結婚させてきましたが今回はくっつけました。
結婚も匂わせてますがお話の時点ではまだ結婚してないのでセーフ(？)
気づいた方はいるのでしょうか...この2人、去年あーるに上げたクリスマス話の2人なんですよ...
気づくポイントは時間とワインくらいしかないのでまぁ多分無理ですねはい...作者が楽しいだけです()
明日更新できるかどうかちょっと分からないので今日上げました。
皆さんメリークリスマス！！
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作者名：ローゼ | 作成日時：2021年8月12日 19時
