恋心はすれ違う nk→kn ページ8
なかむside
※ﾊﾟｽﾀさんリクエスト
リクエストありがとうございます！
今日もまた、彼を目で追う。
授業中、休み時間、部活の時。
気づけば...と言うよりかは、意図的に。
何となく彼を眺めては、彼が笑っていることに少し幸せを感じる。
片想いは辛い、なんて誰かが言っていたけど、案外そうでも無いらしい。
「ぁ...！」
今だってほら、こんな風に。
ずっと見つめていれば、視線に気づいてか、目が合うんだ。
それは直ぐに逸らされてしまうけど、好きな人と目が合っただけで、とても嬉しくて。
ほら、恋って幸せだ。
ほんの少し、期待をするんだ。
毎回目が合うってことは、もしかしたら...なんて。
可能性は低いんだけど。
だって、男同士だし。
それだけで決めつけるなんて浅はかだけど。
でも、そうだったらいいなぁ...なんて。
彼と恋人になった時の事を想像して、また幸せに浸る。
手を繋いだり、デートしたり。
果てにはキスなんかしちゃったりして。
本当に叶うかも分からない願いを想像しては幸せに浸って、口から「ふふふ」なんて、ちょっと気持ちの悪い笑みが零れる。
友達にちょっと心配されたけど、「なんでもないよ」って誤魔化した。
＿好きだと言ったら、君はどんな顔をするんだろう。
授業中の先生の言葉を右から左に聞き流しながら、ふと考えた。
まぁ、驚くだろうな。
その理由がなんであれ、最初に来るのは驚きだろう。
その次はなんだろう。
拒絶...は嫌だなぁ。
どうせなら頬を赤らめたりして欲しい。
...高望みかも知れないけど。
今の関係でいたいと思う自分もいるけど、やっぱり恋人になりたいと願う自分の方が強くて。
目が合って小さく手を振れば、彼も偶に小さく振り返してくれるから。
だからちょっと、それで気分が上がったりする。
...おめでたい頭してるって？
別にいいだろ。幸せなものは幸せなんだ。
君が笑ってくれるのが嬉しくて。
君が俺を見てくれるのが、何よりも幸せなんだ。
＿＿だから今日も、君に告げる愛の言葉を考える。
「＿＿好き、だなぁ...。」
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作者名：ローゼ | 作成日時：2019年9月23日 15時
