聖なる朝に愛情を kr⇔sm ページ32
きりやんside
「スマイル〜...起きろ〜」
布団にくるまった恋人の体を揺らす。
彼は朝に相当弱く、こうやって起こしても中々目覚めようとしない。
何度か揺すっても「んぅう...」なんて声を漏らすばかりで、ちっとも起きる気配はないのだ。
...まぁ、それはそれで可愛いんだけどね。
「...スマイル。」
「ん...」
「起きろ。今日は出かけるんだろ。」
「ん、ん〜...」
「はぁ......だめだこりゃ。」
深々とため息を吐く。
さてどうしたものかな。
スマイルが自然に起きるのを待ってもいいけど...今日はせっかくのデートの日な訳だし。
「スマイル。」
彼の耳元で囁く。
そうすると、ぴくり、と控えめに肩が跳ねた。
「起きないなら...何されても文句言うなよ?」
そう囁きながら、彼のパジャマの中に手を滑り込ませる。
ぴく、と肩が跳ねたが、まだ起きる様子はない。
なら、と耳たぶを食むようにして口付けを落としていく。
そこでようやく危機感を感じたのか、ばさっと大きな音を立てて布団から顔を出した。
「起きた、起きたからやめろ...!!」
「ん、良かった。腰痛くてデート行けない、なんて事にはなりたくないからね。」
「いじわる...。」
「なんか言った?」
「何も言ってない。」
もぞもぞと布団から出てくる。
...此奴、寝相悪すぎだろ。ボタン外れてんじゃねぇか。
はぁ、と早くも本日3度目のため息を吐きながらボタンを直してやる。
と、そのついでに。
「っ、冷た。」
「ん、あぁ、びっくりした?」
「何これ...ネックレス?」
「そう。クリスマスプレゼント。」
スマイルの首にかけたのは、黄色の小さな宝石の付いたネックレス。
それをしげしげと見つめたスマイルは、やがてゆっくりと顔を上げ。
「ありがとう、きりやん。」
そう、心底嬉しそうに笑ってみせた。
......その笑顔は、俺だけに見せてね。
ネックレスのプレゼントの意味
「あなたを独占したい」「束縛したい」
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作者名:ローゼ | 作成日時:2019年9月23日 15時