▽＋続編 ページ50
庭に続く大きな窓の方に歩いていく。
窓を開けて、縁側を少し歩いた。
スマイルが僕の為に用意してくれたクッションの上に乗る。
相変わらずふかふかだ。気持ちいい。
暖かい日差しが僕を照らして、あっという間に眠くなった。
「ん〜！...ふぅ、寝ちゃってたな。」
大きく伸びをして身体を起こす。
僕の身体にかけられていた彼の服がずるりと落ちた。
ありゃ、落としちゃった。
スマイルに言いに行かないと。
「スマイル〜？」
スマイルの部屋の中を覗く。
彼はヘッドフォンを付けて、楽しそうに会話をしていた。
「あれ、ゲームしてるの？」
いいなぁ、楽しそう。
「お友達とやってるんでしょ？」
僕も、いつかやってみたいなぁ。
「ねぇスマイル、」
声、聞こえないの？
「僕、ここにいるよ？」
いつか、ちゃんと話したいな。
「ねぇ...？」
僕は、君の隣には立てないの？
「...好きだよ。」
「...にゃ〜ぉ」
＿＿僕の言葉は、君に届かないの？
君が好きなのに、いくら言っても伝わらない。
だって僕の言葉を理解してくれないから。
いつまで経っても、僕は「僕」のまま。
...人間に、なりたかったなぁ。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ほのぼのに見えて、ちょっと悲しいお話。
解説は特にありません。題名の通りです。
さて、この短編集もページが埋まり、続編へと移行することになりました。
いやぁ...まさか第5弾まで続くとは...これからも、どうぞよろしくお願いします(_ _*))
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作者名：ローゼ | 作成日時：2019年6月22日 7時
