白尾さん達の恋模様3【BL】 (ページ29)

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基本的に自由で、よく俺を巻き込んだ。
料理はちょっと下手で、よく失敗した料理を時間をかけながら2人で食べた。
運動よりもゲームが好きで、休日はずっと2人でゲームをしてた。
映画を見る時は、わざと俺の苦手なホラー映画とか選んで。
「抱きついてもいいんだよ？」なんて、意地悪に笑いながら言ってた。
...なんだろうな。
振り回される生活に、慣れちゃったのかな。
そうならないと、落ち着かなくて。
きりやんの優しさが、ちょっと苦手で。
俺の為を思ってやってくれてるのなんて、よく分かってるのに。
でもなんか、ちょっと物足りなくて。

彼奴なんかよりも、きりやんの方がかっこいいし、真面目だし、優しいし。
ちゃんと嫌って言ったら止めてくれるし。

彼奴は、顔はいいのに身だしなみとか全然気にしなくて、いつもだらしなくて。
髪の毛ボサボサだったし、服も着崩れてたし。
毎朝俺が直してあげてて。
その度に優しく「ありがと～」って言ってくれるのが何気に嬉しかったり。

よくサボったりもしてて。
周りから怒られても、全然直そうとしなくて。
その気だるげな雰囲気が好きだったな。

よく俺に意地悪してきて。
嫌って言っても、止めてくれない事の方が多くて。
口だけの否定の時は、必ず見抜いてきて。
でも、本当に嫌な時は止めてくれた。

やだなぁ、俺。
まだ好きみたいじゃん。
そんなことないのに。
その筈...なのになぁ。

早く、俺の頭の中から消えてよ。
早く、きりやんの優しさに慣れさせてよ。
意地悪ばかりの愛に慣れちゃったから、優しさばかりの愛が違う気がするんだよ。
お前の事ばっか考えちゃうんだよ。
やめてよ。ちゃんと、好きになったのに。
早く、早く消えろよ。
頭の中に浮かんで来んなよ。
俺が君に、会いたくなるから。
君の意地悪な愛に、触れたいと思っちゃうから。

...早く、君を忘れさせて。

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「別の人の彼女になったよ」という歌を聞いて思いついた話です。