白尾さん達の恋模様【BL】 (ページ42)

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覚えてる。初めて会った日の事。
なんて事ない会話も、仕草も、まだ思い出せる。
まだ何一つ、忘れられないままだった。

『＿お前なんて、大っ嫌いだ！！』
『＿は？ふざけんな、俺だってお前の事嫌いだわ。』

’’嫌い’’そのたった一言で、あんなに傷付いて、傷付けて。
それでも、俺はお前を嫌いにはなれないんだよ。

どうして、こんなタイミングで、こんな弱い時に、連絡なんて寄越すんだよ。
堪えてたものが、溢れだしてしまう。
何度も、何度何度も、抱きしめてくれた温もりは、とっくの昔に無くなっていて。
あの時は、幸せだった。
...幸せだったのに。

別れを告げて、手を離した。
不思議と、その時涙は出なくて。
2人で歩いていた歩道は、余計に広く感じた。

もしこのまま、気付かないふりをすれば、何も無く日常に戻れる。
...また、同じ事を繰り返すのか？
見て見ぬふりをして、また自分を苦しめるのか？
＿どうすればいいのか、もう分からない。
困った時に、相談に乗ってくれた彼は、もうここには居ないから。

弱気になると、思わず会いたくなるから、連絡なんてしてこないで。
恋しくなってしまうから、声を聞かせないで。
何度も、何度も何度も、忘れようとしてきたのに。
お前の事、忘れたかったのに。
君が居ない生活にも、繋がれない左手にも、やけに広く感じる歩道にも、やっと、慣れてきた筈なのに。
やっと、平気になれた、筈だったのに。
どうしてだろう、まだ好きになってるんだ。
会いたくない、会いたくないのに。

「きりやん...。」

今、どうしようもなく、君に会いたい。

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曲パロ2つ目ですね～
整地組何か悲しい話しか書いてない気が...。
明るい話も書けるように頑張ります...！
この曲すっごくいい歌なので、良ければ聞いてみて下さい～！