告白 kn→nk ページ5
きんときside
部活終わりの放課後。
やけに綺麗な夕焼け空の光が、眩しいくらいに教室の中に差し込んでくる。
滴る汗を拭って、さっさと帰ろうと荷物をまとめた。
突然教室の扉が開いて、驚いた顔をした部活終わりであろうクラスの女の子が立っていた。
いや、驚きたいのはこっちなんだが。
きん「あ、ごめんね？着替えるかな？そろそろ出るからちょっと待ってて。」
そう言って、そそくさと教室を出ようとした。
「ま、待って！」
きん「え？」
「あ、あの、時間、あり、ますか？」
きん「え、まぁ、少しなら？」
「あ、ありがとう。」
よくよく見れば、クラスの男子の間で話題の可愛い子。
俺はなかむが好きだから全く興味なくて覚えてなかったわ。
「あ、あのね、きんとき君。」
顔を紅く染めて、モジモジしながら話をする。
...あれ、この流れってもしや...。
「きんとき君が、好きです！良ければ、付き合ってください！」
やはりか。
可愛い子に好かれているのは、嬉しい。
けど、俺は、なかむが好きだから。
＿でも、叶うはずが、無いんだよなぁ...。
それなら、この子と付き合った方が、楽、かなぁ？
この子と付き合えば、なかむの事、忘れられるかな？
きん「...いい、よ。」
「本当！？」
俺が了承すれば、嬉しそうに声を上げて喜んだ。
違う。
やっぱり、違うんだ。
この子の笑顔は確かに可愛いけど、でも、やっぱりなかむの笑顔の方が、俺は好き。
「きんとき君！一緒に帰ろう！」
俺を呼ぶ、その声も、やっぱり違う。
振り向く仕草も、俺を見つめるその目も、全部、全部が違うんだ。
やっぱり、なかむと比べてしまう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
続きます→
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作者名：ローゼ | 作成日時：2019年4月14日 22時
