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書類を片付けていると、何かの箱を抱えたきんときが、部屋の中に入ってきた。
スマ「え、ちょ、きんとき？」
戸惑いながら声をかけると、1つのテープレコーダーを差し出す。
スマ「聞けってこと？」
そう聞くと、コクリと頷いた。
テープレコーダーをセットして、中身を再生する。
きん「あー、あー、入ってるかな？」
＿聞こえたのは、きんときの声だった。
何年ぶりだろうか。
明るくて、優しいこの声。
俺の大好きな、この声。
きん「この録音を聞いているということは、もう俺は、この世にいないんでしょう。
とか、堅苦しいのは止めて、えーっと...。
まぁ、これは遺書？みたいなものなんだけどね。」
あの戦いの前に、録音していたらしい。
それぞれメンバーに向けての言葉を述べ始めた。
なかむはよくやらかすけど、ちゃんとやってて偉いとか、
シャークんはもう少し手合わせの時手加減しろとか、
きりやんはちょっと頑張り過ぎてるから、少しは休めとか、
broooockは寝てばっかりいないで仕事しろとか。
思わず笑ってしまうような内容だった。
録音だから表情は見えないけれど、声はとても楽しそうだった。
きん「さて最後に、スマイル。俺は、お前が好き。もちろん、Loveの方な！」
スマ「...ぇ。」
きん「お前の、ちょっとぎこちない笑った顔が好き。いつも不機嫌そうな、そんな声が好き。無表情な癖に、ちょっとの事で目を輝かせてて、可愛いと思う。」
淡々と、ただ、俺を褒める言葉を述べるきんとき。
大粒の、涙が溢れた。
こんなにも愛しい声が、俺を愛していると告げてくれた。
こんなにも嬉しい事はないだろう。
後ろを振り返れば、少し顔を赤くしたきんときが、俺をじっと眺めていた。
きん［実際に、言えないのが残念だけど。スマイル、大好き。愛してる。］
スマ「＿＿ッ！俺、も、大好き。」
涙が溢れて止まらない。
涙を零しながら、やっと搾り出したその言葉に、満足そうにきんときは笑った。
きん「＿ぁ＿ｼ、ぅ」
掠れて、言葉とも取れないような、そんな台詞。
けれど、何を言ってるのかは分かった。
スマ「俺も、愛してる！」
その言葉と同時に彼に抱きつけば、きんときは優しく笑って、俺を強く抱き締めた。
＿風に揺られた薔薇の花が少しだけ、騒がしかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
すいません、めっちゃ長くなりました。
大分前に書いたお話なので、文が下手くそ...。
明日、きんときsideとおまけのお話書きます！
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作者名：ローゼ | 作成日時：2019年4月14日 22時
