白尾さん達の恋模様【BL】 (ページ23)

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シャ「なぁbroooock、後で手合わせしようぜ。」
ぶる「いいよ～。」
シャ「今日は負けねぇからな！」
ぶる「勝ってる回数はシャークんの方が多いじゃ～ん。なんでそんなムキになるのさ～。」
シャ「一応、最高戦力だからな。身内に負けてちゃ話にならないだろ。」
きり「お前らも早く食え！ほら、きんときなんかもう食い終わってるぞ！」
きん［まあねwそろそろ仕事戻るな～。］
スマ「分かった。」
なか「おk～」

きんときは手をひらひらと振って、食堂を後にした。
きり「...やっぱ、ちょっと寂しいな...。」
シャ「きりやん。」
きり「あ、ごめん...。」

ちょっと重たい空気。
...息苦しい。
みんな、彼の声が聞こえない事が、寂しいんだろう。
俺も、同じ。

なか「さて、そろそろ仕事戻ろ！」

なかむが元気よく声を上げる。
途端に空気が軽くなった。
やっぱり凄いよな。
なんだかんだ言って、こういう所はリーダーに向いてる。
...やらかしさえしなければ、もっと良かったのに。

ー次の日昼頃ー

きん［スマイル、書類。］

沢山の書類の上にメモを乗せて、きんときが渡してきた。

スマ「ありがと。」

少し無愛想になってしまったけれど、礼を言えば、きんときは笑顔を見せた。
＿声が、聞きたい。
そう思ったとき、きんときが何故かとても悲しそうな目をした。

きん［ごめんね。］

そんなメモを渡される。
...何の謝罪だ？
＿もしかして、

スマ「声に、出てたか？」

俺がそう聞けば、コクリと頷かれた。

スマ「...ごめん。俺の、所為なのに...。」

俺が声を奪ったのに、声を聞きたいなんて、我儘すぎるだろう。
俺が謝ると、物凄い力で、肩を掴まれた。
きんときは必死に何かを訴えている。

きん「＿＿ッ＿＿ｧｯ＿＿ッ＿ｯ！」

きんときの口から出るのは掠れた息ばかりで。
けれど、何となく伝えようとしている事は分かった。

スマ「うん。ありがと、きんとき。」

多分だけど、俺の所為じゃない、って、言ってくれてた。
罪の意識は無くならないけど、彼がそう言ってくれるだけで、少しは。
笑顔を浮かべて、感謝を伝えれば、きんときはいつも見せてくれる満面の笑みに戻った。
ふと、何かを思いついたようで、きんときは、部屋から飛び出していった。