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【 第5話 】 ページ7

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「疲れた……。」



住むことになった家の玄関で思わず呟くほどに、鈴木はヘロヘロだった。



発端は数時間前。場所は社長室。面談の相手はそこの社長。



話を聞いて、へ、と我ながら情けない声が漏れたのを覚えている。



「__僕をここの仮社員に、ですか?」



思わず問えば相手はしっかりと頷いて答える。



「そうだ。

貴君についてはある程度社員から聞いた。その上での提案だが、どうだろう。」



この言葉を脳内でリピートしながら軽くフリーズする。



……さて、断る事は可能だろうか。



下手すれば首が飛びそうな相手だ。……物理的に。



「失礼を承知で言わせて頂くならば、

貴君はお金も、帰る場所も、この街を生き抜く程の能力も無いようにお見受けする。」



何も言えない。全てその通りだからだ。



さりげなく『この街の治安は悪いですよ』と言われているような気さえする。



ただし、

戦闘に関しては一部の先生(図書館指定暴力団)に任せればいいので、そこに特に問題はない。



「だが、我々なら全て提供できる。」



黙りこくった自分に続けてかけられる言葉。



「無論、タダで、とは言わない。

貴方の住居、家賃、食費、全て我々が負担しよう。」



どうだろうか、と問われるが、これで拒否できる強者などいるのだろうか。



「……お世話になります。宜しくお願いします。」



そうしてここを紹介された、ということで、冒頭に戻る。



なお、隣人はあの白髪の青年とのことなので、これから挨拶をしようと思っている。



これでまた先生と同じ名前だったらもう笑えない。



まぁ野宿にならなかっただけマシ、といえるのだろうが。



「……何にせよ、あれは全て善意による行動ではないでしょうねぇ。」



いかに社長といえど、善意だけで見ず知らずの人間の負担をすることが出来るだろうか。



ましてや、仮ではあるものの、社員までだなんて。



更に、これでめでたくあの会社の後輩となった訳だが先輩の名前をほとんど知らない。



分からないことばかりで混乱してくる。



__『分からないことがあれば僕に聞いてね。』



まさかその通りになるとは思いたくなかったのだが。



……結局、宜しくされることになってしまった。

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ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです


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新美南吉@文アル大好き💛 - もっと文アルメンツとのからみを増やして頂きたいです (2023年3月11日 1時) (レス) @page18 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
朱備(プロフ) - サーモニウムさん» コメントありがとうございます。ちょっと変わった始まりにこだわったので、気付いていただけてとても嬉しいです。中々更新できない状態が続いていますが、よろしくお願いします (2018年10月10日 21時) (レス) id: a1b9f2f616 (このIDを非表示/違反報告)
サーモニウム(プロフ) - クロスオーバーの仕方が独特で、とても面白いです!更新を楽しみにしながら応援しています!!! (2018年10月10日 16時) (レス) id: d876c6f450 (このIDを非表示/違反報告)
朱備(プロフ) - 杞憂さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。とても遅い更新となっていますが、これからもこの作品を宜しくお願いします (2018年1月10日 18時) (レス) id: a1b9f2f616 (このIDを非表示/違反報告)
杞憂(プロフ) - すごく面白いです!クロスオーバー作品ってあまり好きでは無かったんですけど、この作品は大好きになりました!これからも頑張ってください! (2018年1月10日 17時) (レス) id: bbdda47fdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱備 | 作者ホームページ:http://kakyoinlove  
作成日時:2017年12月3日 17時

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