JUMPの新メンバーは、男装がーる。３

episode＊８６ ページ1

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『ずっと黙ってて、ごめんなさい』








90度…いや、120度ほど頭を下げる。






誰も話さない、この空間。






それは違くて、正確には…


“話せない”


その言葉が正しいだろう。





しかし、この沈黙の中
言葉を発した人がいた。







涼介「俺らを…ずっと騙してたのか？」








デビュー当時は仲が悪くて、
喧嘩もたくさんしたけど……


今では大切な仲間。






誰よりもこのグループを想っている彼に
罪悪感でいっぱいになった。


もちろん、

みんなにも
凄く申し訳ない気持ちでいっぱいだけど…
彼とは、たくさん ぶつかり合ったからこそ
一番 この気持ちが強かった。







『……………』








“黙ってた”
と言えば、聞こえはいいが



それは…



“騙してた”
と同じになる。






涼介の言葉は
私の心に、深く突き刺さった。







宏太「……伊野尾は、いつから知ってた？」








唯一、私のことを知っていた伊野ちゃん。



宏太は
私の後ろにいる彼に聞いた。








慧「デビューしたばっかの時。
燐が熱で倒れて、その看病してたら気づいたんだ」








彼にはたくさん助けてもらった。



カモフラージュしてくれたり、

嘘ついてくれたり、


バレそうな時は
いつも彼が庇ってくれた。








だから…


9年間もバレずにいれたんだ。





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