JUMPの新メンバーは、男装がーる。

episode＊３５ ページ35

＃









(( Ryosuke side ))








知念に言われた通り
レッスン室の前にいる俺。



ドアに付いてる
小さめな窓から

アイツを見ていた。









だけど、アイツは気づいてない。









だって…

凄い集中力だから。






鏡から反射して
少しくらい見えてるはずなのに

アイツは見向きもせず

自分の踊る姿だけを視界に入れている。









・









“ 燐は頑張ってる、努力してる。
そのこと、涼介は知ってんの？ ”








ふと、知念の言葉が
頭をよぎった。







“ だけど、俺たちの方がアイツよりも頑張って来ただろ ”






俺はそう答えた。









だけど、

……バカだった。





俺はバカだったんだ。






アイツの努力を知りもしないで

“ 認めない ”なんて偉そうにしてた





自分が馬鹿馬鹿しい。








“ 認めたくない気持ちも分かる。
だけど、燐の努力は僕たち以上だったんだよ。
それを知りもしないで認めないのは間違ってるよ ”







知念は正しかった。




知念は
アイツの努力を、頑張りを知っていた。




多分、それは他のメンバーも一緒で



俺だけ知らなかった。






…いや、知ろうとしなかったんだ。









・









“ 僕、燐のこと見てあげてって言ったけど
その後どうするかは涼介次第だからね ”








あの
無邪気な笑顔の

知念の顔。







知念…


俺、決めたよ。









俺もアイツと一緒に笑い合いたい

俺もアイツとずっと一緒にいたい




……俺もアイツと仲間になりたい









だから、俺の手で

アイツとの関係を変えてやる＿＿＿＿＿＿＿＿。









＃

episode＊３６→←episode＊３４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す