episode*26 ページ26
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(( Kei side ))
『あはは、バレちゃったかぁ…。
気を使ってたつもりだったんだけどなぁ。』
頬には涙の跡。
自虐的に笑う彼女は
強く下唇を噛んでいた。
慧「どうして黙ってたの?」
『ジャニーさんと約束したの。
“ バレたら辞める ”ってこと。』
慧「じゃあ、燐は辞めちゃうの?」
『話してみないと分かんない。
でも、いずれは辞めさせられるかもね…』
慧「そっ、か…」
『元々、女の私を無理に入れてくれたから仕方ないんだよね』
へへッとまた笑った彼女。
だけど、瞳には涙が溜まっていた。
俺は彼女を抱きしめた。
慧「……泣いてもいいんだよ。
悔しいよね?悲しいよね?」
『……っ…』
慧「俺は誰にも話さないからさ、
大丈夫だよ。だから……ね?」
『…っひっく…ふっ…ふぇっ……』
俺が背中をトントンと叩くと
子供のように泣き出した。
さっきみたいに
流れるような涙じゃなくて
ポロポロと落ちてくる。
・
・
・
慧「もう、大丈夫?」
『うんっ…、ありがとっ…』
あれから数分間、
俺の腕の中でずーっと泣いていた彼女。
目は真っ赤に腫れていて、
頬にはさっきより増えた涙の跡が。
俺は医務室にある冷蔵庫から
保冷剤を出して、彼女に渡した。
“ ありがとう ”
と笑った彼女はとても綺麗だった。
・
抱きしめたとき、
いつも小さいと思っていた背中が
もっと小さく感じた。
そして、
初めて人の涙が綺麗だと感じた。
初めて会ったあの日から
ずっと“ 男 ”だと思って接してきたから
戸惑いはあるけれど、
“ 守ってあげたい ”
そう思った。
たった、2ヶ月だけど
今まで燐と過ごしてきた時間は
とても楽しいもので、
“ もっと一緒にいたい ”
そう思った。
この時からかな。
君の全てに惹かれていたことは_____________。
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明(プロフ) - 有★山さん» 本当に長らくお待たせいたしました!あと数分で公開しようと思っています! (2016年4月21日 23時) (レス) id: 920bc4d210 (このIDを非表示/違反報告)
明(プロフ) - (名前)優菜さん» ありがとうございます!待っていて下さり、本当に嬉しいです…!これからもよろしくお願いします!! (2016年4月21日 23時) (レス) id: 920bc4d210 (このIDを非表示/違反報告)
有★山(プロフ) - 明さん» 2の方に早く見たいです!(^_^)どうしたら見れますか? (2016年4月21日 22時) (レス) id: 859c4e695b (このIDを非表示/違反報告)
(名前)優菜(プロフ) - パスワードかけられたんですね。。。(泣)ずっとずっと待ってます!応援してます!!! (2016年4月18日 2時) (レス) id: 8243a5fe80 (このIDを非表示/違反報告)
明(プロフ) - くるとる。さん» ありがとうございます!共感していただけて嬉しいです♪これからもよろしくお願いします!! (2016年4月10日 18時) (レス) id: 920bc4d210 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:明 | 作成日時:2016年3月8日 19時