JUMPの新メンバーは、男装がーる。

episode＊１７ ページ17

＃









１ヶ月後＿＿＿









あれからというもの、

相変わらずアイツとは話してない。





いくら頑張ってるつもりでも
どんなに努力してるつもりでも

追いつかなくて、
どんどん遠い存在になるばかり。





それでも、絶対に負けたくない。









・









・








今日のスケジュールは
午前中が雑誌の撮影で午後はOFF。




人気も少しずつ、出てきて
たくさん仕事をもらえるようになってきたんだ。








日課になってきた
朝のランニングを終えて、

身支度をする。





いつも通り
瞬が迎えに来てくれて、

定位置の後部座席から
バックミラー越しの会話が弾む。









・









“ 瞬「今日、帰りは迎えに来れないんだ。ごめん」”


車から降りる寸前に言われたこと。






…今日は電車で帰らなきゃ。

電車はあんまり好きじゃないんだよね。







ちょっと憂鬱な気分になりながらも
楽屋のドアを開ける。









侑李「燐、おはよっ！」ギュッ


『侑李、おはよー！』ギュッ









楽屋に入った途端、抱きつかれるのも
見慣れた光景。


最近は
私も抱き返すようになった。





だって、可愛いんだもん。









慧「燐〜、おはよ。
今日の白米はなんだった？」









このフレーズも
少し聞き飽きたくらい。









『ごめん、今日はパンだった』


光「そんなに毎日米食ってたら、飽きるでしょ(笑)」


『別に飽きてはないんだけど
…お母さんの気分がパンだったらしくてさ』


宏太「ちなみに何パン？」


『最近はまってる、シュガーパン』


裕翔「えっ、何そのパン！美味そう！」


侑李「パンにバター塗って、グラニュー糖をかけて焼くんだよ」


『そう！本当に美味い！』


雄也「じゃあ、俺もやってみよ〜」


慧「俺も…、食べてみよっかな…」


宏太「伊野尾が白米以外を食べようとしてる…」


慧「俺、白米以外も食べるし！！」








思いの外、シュガーパンの話題で盛り上がる。






そこへ
ドタドタとうるさい足音が
廊下から聞こえた。



みんなも分かってるような顔をしてる。









ガチャッ＿＿＿






大貴「みんな、おっはよぉぉ！！」


J「「「おはよう！」」」






朝から
うるさい彼の髪の毛は
寝癖がピョンピョンと跳ねている。




１ヶ月の間、
ほぼ毎日見た髪型。








スタッフ「みなさん、今日の撮影のペアを発表します」







このスタッフさんの声も聞き慣れてきた。









＃

episode＊１８→←episode＊１６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す