チョコレート ページ6
「また 無理してる〜」
ふにっとほっぺたをつつかれて我に返る。
セミロングの黒髪を後ろで縛った女性がAに笑う。この人を、Aは知っている。
「だめだよ〜 これで当日体調崩したりしたら、元も子もないじゃん?」
にっこり笑って、
「...すみません」
そんなことを言うよく知った女性にAは決まり悪そうに謝る。
「なんで私に謝るのー」
ふにーとほっぺたをつねられる。
「んー」
眉を寄せるAに女性は、
「疲れたときはこれー」
とチョコレートを差し出した。
硬直したAに痺れをきらして、女性はAの唇にチョコレートをあてる。
「ほら。美味しいから」
ね?と微笑む女性に断りきれなくなって唇を動かすと、甘いそれはすんなりAの口の中で溶けて1部となってしまった。
「テスト勉強ほどほどにね!」
そう言って立ち上がった女性。姉を、Aは目で追う。
「...はぃ.....」
渋々といった表情で頷くAに姉は苦笑して、出ていった。
何度だって、蘇ってくる鮮明な甘さと姉の記憶に、Aは、
Aは、
今も尚縛られている。
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よつばいろの海(プロフ) - nanoka(*´∀`)さん» 終わり。です。 そんな。身に余る言葉、ありがとうございます。とても嬉しいです。わざわざコメントありがとうございました。 (2018年7月10日 7時) (レス) id: 13a3839087 (このIDを非表示/違反報告)
nanoka(*´∀`)(プロフ) - 終わり、なんですね。少し寂しいです。あ、こんな素晴らしい作品を作って下さりありがとうございました。降谷さんつらいですね。まさかの部下だったとは思わなかったでしょうに。本当にありがとうございました。 (2018年7月9日 21時) (レス) id: 8bd0f313b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よつばいろの海 | 作成日時:2018年6月5日 7時