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土日練習の日の朝は早いし夜は遅い。
朝は9時から練習が始まり、昼休憩を挟んで夕方まで。さらには夜まで自主練をやる生徒もいる。
なので朝早く起きて、昼ごはんのお弁当と、もし夜まで残った時用に軽食も作っていかないとダメなのだ。
昼休憩の時間にそれぞれ体育館のギャラリーやステージの上で食べていると、お弁当と一緒に持ってきたおにぎりを治さんに盗まれた。
治「なんやお前。見た目によらず結構大食いやな。」
『う、ウチのおにぎり!』
治「一個くらいええやろ。弁当一個じゃ足りんねん。」
それはこっちのセリフだっ!と思いいつつ、自分のおにぎりにさよならを告げる。あぁ、自分の好きな塩加減で握ったのに
……
侑「げ、サム、よくそいつが握ったもん食えるなぁ。何入ってるかわからんで?」
『何も入ってないっすよ』
侑「信用できんわ」
治「いや、ほんまに何も入ってない。」
そう、何も入ってないのだ。
『それただの塩むすびですもん。』
侑「は?つまらんなぁ。なんかおかず入れろや!」
治「……いや、
あんた、塩むすびチョイスするあたりわかってんなぁ」
キラリと治さんの目が光る。
『ふふっ、せやろ先輩。塩加減も抜群やで。』
治「なんや、あんたが握ったんか。やるなぁ。」
侑「はぁ!?おい、クソサム何胃袋掴まれとんねん!」
たかが塩むすびで!!と侑さんが叫ぶ。
わかってないなぁ、侑さんは。
「『練習終わりの塩むすびはめっちゃうまいんっすよ(やで)』」
侑「ッ!何ハモっとんねん!?!?!?」
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作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時