7.2 ページ43
とまあ、そんな感動的なこともあったが、依然として睡眠時間は取れていない。
土日の2日連チャン練習に至っては、死相が出ていた。
銀島「お疲れさんーって、A顔色悪いで!?」
侑「はははっ!!隈えぐいで!?」
『笑い事ちゃうねん……』
最近は睡眠時間を優先するために洗濯物も溜まってきたし、ご飯はコンビニで買ったもので済ませてしまう。なんなら朝ごはんを抜いてしまう時もある……と、柄にもなくみんなの前で愚痴ってしまう。
治「あのAが食事を疎かにするなんて、末期や!」
北「せやな。今日は自主練まで残らんくてええから、早く帰って寝えや」
『うぅ、かたじけないです』
侑「武士か!」
とは言ったものの、眠いものは眠いのだ。
ギャラリーに飛んで行ったボールを拾いに階段を登る。
『あ』
落ちる。
朝ごはんを食べていないせいか、それとも寝不足のせいか、貧血独特の立ちくらみが襲う。
階段を踏み外して体勢を崩し、そのままいずれ来るであろう衝撃に目を瞑った。
侑「A!!」
思ったより軽かった衝撃に目を開けると、たまたま下にいた侑さんが支えてくれていた。
『す、すみま、せん。』
377人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時