丸メガネ女は前途多難【HQ】 (ページ36)

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海といってもガチ泳ぎするわけでもなく、足だけ入って少し涼むくらいだった。

水面に光が反射してキラキラと光る。

侑さんが膝丈ギリギリのところまで行くが、治さんに背中を押されて転んだ。それを見て角名さんと銀島さんは笑っていたが、びしょ濡れになった侑さんに、みんな水をかけられていた。侑さん、頭から海に突っ込んでったけど大丈夫かな……？

砂浜からそれを眺めていると、大声で呼ばれる。

治「A！こっちこいやー！」

みんながはしゃいでいるのを、スマホで写真を撮ると、自分もみんなのところまで歩いて行った。

侑「でっけぇワカメ！！」

『それで夕飯作れそうですね。』

治「はっ、ワカメスープ」

銀島「食い意地はっとんなぁ。」

角名「A、もっとこっちまで来なよ」

『あなた方の膝丈は私にとっての太ももなんですけど……』

侑「A！うぇーい！！」

『ちょっ、危なっ！！今顔面にかけようとしましたよね！？メガネのフレーム海水で錆びるんですよ！』

買い直したばかりなのに！と大声で言うと、みんなが大笑いした。

はしゃぎすぎて、アパートに帰る頃にはへとへとに疲れていた。