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5.2 ページ31

合宿も終盤に入る頃。





あ、ボールこっちくる。




わかってたけどスローモーションに見えて動けなかった。



こっちに目掛けて飛んできたボールは、何とか顔を背けたお陰で、鼻血は出ずに済んだが、メガネが吹っ飛んでいった。




治「すまん!!!大丈夫か!?」

侑「ボケツム!思いっきりアウトやったぞ!!ホームラン勝負とちゃうぞ!!」

治「やかましいわ!!」

北「大丈夫か?メガネ吹っ飛んでったで?」

『ちょっと痛かったですけど大丈夫です。それより、メガネが……』



メガネを見るとぐにゃりと蓋の部分が曲がってしまった。

一応替えは持ってきてはいるけど、度数は弱めのやつだし、新しいのは買わないといけない。



侑「お、丁度ええやん!コンタクトにしい!」

『それ、めっちゃ推しますね。』

侑「せやって、メガネない、ほうが、っ……」

『?、どうかしましたか?』




みんながこちらを見て、ため息をついて侑の肩をぽんと叩く。




侑「……せやな、うん。やっぱりメガネかけたほうがええよ。」

『なんか、嫌な言い方ですね。』

治「とりあえず、替えのメガネあるか?」

『ありますよ。』

治「はよつけぇ?」





そんなに急かさなくても良いじゃないか、と頬を膨らます。メガネ外したら、地味顔なのかな……と少しショックを受けた。

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作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時

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