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合宿も終盤に入る頃。
あ、ボールこっちくる。
わかってたけどスローモーションに見えて動けなかった。
こっちに目掛けて飛んできたボールは、何とか顔を背けたお陰で、鼻血は出ずに済んだが、メガネが吹っ飛んでいった。
治「すまん!!!大丈夫か!?」
侑「ボケツム!思いっきりアウトやったぞ!!ホームラン勝負とちゃうぞ!!」
治「やかましいわ!!」
北「大丈夫か?メガネ吹っ飛んでったで?」
『ちょっと痛かったですけど大丈夫です。それより、メガネが……』
メガネを見るとぐにゃりと蓋の部分が曲がってしまった。
一応替えは持ってきてはいるけど、度数は弱めのやつだし、新しいのは買わないといけない。
侑「お、丁度ええやん!コンタクトにしい!」
『それ、めっちゃ推しますね。』
侑「せやって、メガネない、ほうが、っ……」
『?、どうかしましたか?』
みんながこちらを見て、ため息をついて侑の肩をぽんと叩く。
侑「……せやな、うん。やっぱりメガネかけたほうがええよ。」
『なんか、嫌な言い方ですね。』
治「とりあえず、替えのメガネあるか?」
『ありますよ。』
治「はよつけぇ?」
そんなに急かさなくても良いじゃないか、と頬を膨らます。メガネ外したら、地味顔なのかな……と少しショックを受けた。
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作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時