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一通り暴力を振るって満足したのか、彼女たちはここから去ろうとした、が、なぜか立ち止まってる。
意識がぼんやりとしてるせいで、聞き取りづらいが、誰かと言い合っているようだった。
目を開けると、さっきと同じ顔がぼんやりと見える。
あぁ、また侑さんか。
次は何だろう、罵倒されるかな、流石に侑さんにまで殴られたらしんどいな、とか、回らない頭で考える。
メガネがどこかにいってしまったせいで、ちゃんと見えないが、先輩たちは何かを言い合うとその場を立ち去っていったらしい。
どうやら、侑さん?の他にも誰かいるように見える。
近づいてくる、やめて、来ないで。謝るから、侑さん。
『ごめ、んなさい、あつむ、さん。ごめんなさい。』
もうマネージャーやめるから
『も、まねーじゃー、やめっ、ます……』
生意気な口も聞かないし、視界にも入らないから。
だから、
『なぐら、ないで……』
何が話してる声が聞こえるけど、もう無理だ。
目を閉じると、優しく抱きしめられた気がした。
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作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時