検索窓
今日:31 hit、昨日:119 hit、合計:175,225 hit

3.5 ページ18

次の日、昨日のこともあったので侑さんからの待遇は少しはマシになるのではと期待して部活へ向かうも、その期待は打ち砕かれた。




『侑さん、お疲れ様です。』

侑「……」



『侑さん、これドリンクです。』

侑「……」



『ナイスキーです!』

侑「……」





見事にガン無視されてしまった。

でも事あるごとに突っかかって来られるよりはマシかな、なんて思いつつ、少しショックを受ける。


しょんぼりしつつ、業務をこなしていると、治さんから話しかけられた。


治「丸メガネお、んな……って、何でそんなに悲しそうなん。」

『侑さんに無視されます……』

治「あぁ、なるほどな。」

『昨日侑さん名前で呼んでくれたから、和解したかと思ったんですけど。』

治「……名前?」

『はい。』



確かにAって呼んでくれたのになぁ……とガッカリする。普段、お前とかあんたとか、丸メガネ女とか呼ばれてるこっちからしたら名前で呼ばれるだけでかなり嬉しいのに。


どうしたものかとため息をつく。





治「……A。」








『っ、え?』


治さんの方を向くと、そっぽを向いている。



『い、今、今!名前で呼びました!?』

治「空耳やない?」

『嘘!絶対嘘!もっかい言ってください!』



そそくさと逃げていく治さんを追いかける。気のせいだろうか、治さんの耳がほんのり赤くなっていたような気がした。

3.6→←3.4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (76 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
377人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:七瀬七海 | 作成日時:2024年3月6日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。