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侑「なんや、お前まだおったんやなぁ」
てっきりもう逃げ出してるかと思ったわぁ、と、わかりやすく煽る侑さん。流石にこちらもそろそろ言い返したくなったが、角名さんとちがって生意気に言い返したらガチで怒りかねないので、言い返せずにいる。
それに、侑さんのプレイは本当に尊敬するから。
指先から丁寧なトスでボールをスパイカーへと運ぶ。
元セッターだったこともあり、毎回見るたびに感動する。
『ウチもあんくらい上手かったらまだセッターやってたんやけどなぁ。』
「なんや、あんたもセッターだったんか？」
『わっ！ぁ、えーっと、』
理石くん。同じ1年生で、確かサーブが強い人。
理石「侑さん、すごいよなぁ。普通はアンダーで取るボールも、ちゃんとオーバーで取る。尊敬するわ。」
『うんうん。』
治「正直気持ち悪いって思う時あるけどな。」
『うん……ってえぇ！？』
いつのまにか背後に立っていた治さん。
声のする方を向くも、目の前には壁しかなく、上を見上げるとやっと治さんの顔が見えた。
他の人も然り、全員自分より遥かに身長が高いとわかってはいるが、話すときに上を見過ぎで最近首が疲れてきたのだ。
『治さん、ちょっとだけ縮みませんか？』
治「バレーボールがあるから無理やなぁ」
『そっすよねぇ。』
侑「おいクソサムッ！！！さぼっとんなや！早くスパイク練入り！！！」
治「わかっとるわツム！！ちょっと休憩しとっただけやろ！」
理石「なんか、治さんにえらい懐かれてるね？」
『そうかな？』
理石「そうだよ。」
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作者名：七瀬七海
| 作成日時：2024年3月6日 23時
