もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】② (ページ6)

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ベンチで膝をアイシングしながら、試合からは目を離さなかった。

ウシワカのスパイクも、

月島のリードブロックも、

西谷さんのレシーブも、

相手チームのサーブも、

全部が俺を高揚させた。

やりたい、俺もまだやりたい。

バレーボール、やりたい。

最終ラリー、日向にトスがあがり、いつもとは違うバックアタックが目に映る。

日向の打ったボールは、リベロの腕にあたるも、床に落ちた。

沈黙、

からの、どよめき

観客席からも、コートからも、声が聞こえる。

3年生は互いに抱きしめ合い、ベンチにいた人たちもコートへと向かう。

膝をアイシングしてたのに、急に立ち上がって走ったから、後で烏養さんたちには怒られたんだけど、

『ぅ、あぁぁぁッッッ！！！！！！』

俺もみんなと一緒にコートへと走っていった。

春の高校バレー選手権、宮城県予選優勝校、烏野高等学校