もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】② (ページ25)

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オリンピックが近くなると、選手村にとある人が訪れたと、噂で聞いた。

噂、というのも、オリンピック選手になった友人たちから直接聞いたのだが……

及川「星くずちゃん元気ー？久しぶりー！サインいるー？」

『わ、及川さん、本当にいた。』

バレーボールが行われる会場に不備がないか、確認しに来るとアルゼンチン代表が練習をしていた。その中に、噂で聞いた及川さんがいた、本当にいたのだ。

及川「コート上じゃないけど、Aはバレーボールから逃げなかったから、特別にサインあげるよ。」

『アルゼンチン代表様々のサインを直々にもらえるなんてウレシイナー』

及川「本当にそう思ってる？」

メルカリで売ったらプレミアつくんだぞ！？

と大声で叫ぶ及川さん。

いや、メルカリで売っちゃダメだろ

『と、言うのも冗談で、ちゃんと色紙持ってきました。サインください。』

隠していた色紙とペンを取り出すと、びっくりした顔をする及川さん。この人百面相だな。

及川「ふ、ふふん。やっと素直になったねぇ。」

サラサラとサインを書く姿を感心しながら眺める。流石プロ。書き慣れてるんだろうな。

『日本vsアルゼンチン、楽しみにしてますね。』

及川「絶対、負けないよ。」

最後にハグをしてお別れする。

大丈夫、日本だって負けないよ。

だって強いから。