もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】② (ページ3)

今日:43 hit、昨日:39 hit、合計:39,579 hit

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こちらが数点リードしたタイミングで、選手交代する。

自分で言うのも何だが、レシーブはそこそこ上手い自信はあった。

『ウシワカ、猛烈すぎるでしょ……』

先程、ウシワカのスパイクを取り損ねた腕がジンジンと痛む。

木兎光太郎が五本指に入るスパイカーなら、牛島若利は三本の指に入る。

改めて確認させられた。

武田「お疲れ様です。足の調子はどうですか？」

『思ったより、大丈夫そうです。病院から痛み止めももらってて、試合始まる前に飲んだので。』

武田「少しでも違和感があったら言ってください。」

そして、2セット目終盤。

烏野側はあと1点。

『(……あ、乱れた。)』

ほんの少しの綻びだった。

ほんの少しだけ、低くてネットに近いトス

ほんの少しだけ、短いウシワカの助走

月島はそれを見逃さなかった。

『……、ッッ！』

あぁ、止めた。

月島はこの試合で初めて、ウシワカのスパイクを止めたのだった。

月島「ッ、シャァアアアッッッ！！！」

この前までの俺だったら、劣等感だとか、ネガティブな感情が浮き上がっていただろう、今でもちょっと感じるけど……

それでも、それ以上の高揚感が俺を襲う。

『……俺も、バレーボール、やりたい。』