もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】 (ページ9)

今日:36 hit、昨日:139 hit、合計:109,848 hit

2.2 ページ9

1日ぶりに体育館へ行くと、どうやら合宿が近いらしく、その話題で持ちきりだった。

武田「そういえばAくんには言ってませんでしたね。」

『まあ、入部するかわからないですし……』

軽くミーティングをしていると、話題を振られた。

日向「そういえばAは東京から来たんだよな！」

『……どこで、合宿するの？』

日向「東京！！Aも一緒に行こうよ！」

……いやな予感がする。

『相手校は……』

武田「えーっと、音駒高校、森前高校、生川高校、あと、

梟谷高校ですね。」

カタカタと手が震える。

体育館特有の照明がチカチカとフラッシュバックする。

“A！ナイスキー！”

“A！？大丈夫か！？”

“膝が……救急車！A！しっかりして！！”

膝がズキリ、ズキリと痛む。

『は、はっ、……ッ！』

谷地「Aくん？大丈、夫？」

『ご、ごめんな、さいっ、俺、やっぱり入部できないですっ。合宿にも、ついていけないですッ。』

武田「ッ、Aくん！？」

立ち上がって体育館から走って出る。

やばい、後で、謝らないとな。

膝は痛いのに、今すぐここから逃げ出したくて、地面を思いっきり踏み締めた。