もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】 (ページ8)

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谷地「Aくんは、バレーボール部、入らないの？」

『んー、日向くんと影山くんの変人速攻とか、西谷さんのレシーブとか、気になるところはあるから、とりあえず見学はしてるけど……』

谷地「私は、中途半端になるのは嫌なので、日向には申し訳ないけど断ろうかなと思ってます。」

『でも、谷地さん断るの苦手なタイプでしょ』

そろそろテストに向けて勉強を始める頃、俺は(谷地さんも)バレーボール部の入部を断れずにいた。

体育館までに向かう道が、少しだけ憂鬱だ。

日向と影山の変人速攻は初見殺しではあるが、課題点がたくさんある。そこにアドバイスするつもりもないが……

『明日、病院行くから見学いけないんだよね。他の人にも伝えてはいるけど……』

谷地「膝、なかなか良くならないんですか？」

『……本当はね、リハビリすれば治る見込みもあるし、もう2度と運動ができないってわけでもないんだ。でもね、』

もうバレーボールはやりたくないから

谷地「……そうなんですね。でも、一度でいいからAくんの飛ぶところ、見てみたいです。」