もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】 (ページ36)

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長い合宿期間も終わり、合宿最終日。

日向と影山の速攻は改善されて、それぞれの新しい攻撃も揃ってきた。

最後の梟谷との試合ではあと一歩のとこまで追い詰めたのだった。

木兎「A！！」

『わ、は、はい！なんですか？』

試合終わり、木兎さんに呼ばれて駆け寄る。

木兎「春高で、待ってるからな！」

『……いや、でも俺、膝が。しかも、選手じゃないですし……』

武田「そんなAくんに、プレゼントです。」

谷地さんが、何か袋を持ってくる。

中身を見ると、13という数字が入った黒とオレンジのユニフォーム……

これ、月島の部屋で見た、

『烏野の、ユニフォーム』

武田「先日、山口くんから聞きました。サーブを打ってたらしいですね。」

あぁ、この前の

烏養「もちろん、膝が治るまで無理はさせないし、練習も少しずつ参加させるつもりだ。無理矢理誘うつもりもねぇ。」

武田「Aくん」

受け取ってくれますか？

『……はい。』

あぁ、俺は卑怯だ。

卑怯で臆病で、

こんな時でも、感謝より申し訳なさが勝ってしまう。

『(……俺が、もらっても、いいのかな)』