もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】 (ページ34)

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木兎「ヘイ！メガネくん、今日もスパイク練習付き合わない？」

自主練の時間、木兎さんが月島を誘う。

月島「……すみません、遠慮しておきます。」

木兎「そう？あ、A！ブロック飛んでよ！」

『いやだから、膝まだ治ってないですって！』

ちらりと月島の方を向くと、日向が月島に詰め寄ってる。

『……』

何で月島が、そんなにバレーボールに必死にならないのかが気になった。

俺みたいに、何かしら理由があるのか、なら少しでもいいから話してほしい。

俺が梟谷や烏野の人にそうされたように。

木兎「A？どこ行くんだー？」

『っ、ちょっと飲み物買ってきます！』

少し遅れて体育館から出る。

外は昼に比べて涼しい。

『……っ、見失っちゃった？』

月島を探すが、見つけれない。

諦めて体育館へ戻ろうとした時、

山口「ツッキーッ！！！！」

山口の声が聞こえた。

チラッと体育館脇の通路を見ると、山口と月島が何か話しているようだ。

……なんか、覗き見するの申し訳ないな。

なんて思いながら見てみると、なんだか言い合っているように見える。

『……っえ、取っ組み合ってる！？』

日向と影山の喧嘩もあったため、止めなきゃ、と思って間に入る。

『ちょっ、ちょっと、山口くん！？』

山口「！？A！あ、……」

軽く間に入ると、山口はすぐに掴んでいた月島の服を離した。

喧嘩、ではなかったのか？

月島の顔を見ると、少しスッキリしたような顔をしていた。

あ、俺が出るまでもなかったかな？

月島「いつの間に、そんなにかっこよくなったの」

山口「え！？」

『(わぉ、急な告白？)』

月島「でも納得はできない。ちょっと、聞いてくる。」

そう言ってさっきの道を帰って行く月島。

山口「ちょっとツッキー、」

『山口くん、多分大丈夫だよ。』

きっと、体育館に戻ったってことは、木兎さんや黒尾さんがいる。

なら、大丈夫だろう。

彼らは俺とは比べ物にならないほど、バレーボールに詳しくて、バレーボールが大好きだから。