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夜各々がご飯を食べ終わり、シャワーも浴びた後。
澤村「梟谷のみんなと会ってきなさいな!」
菅原「多分みんな心配してたべー?」
東峰「変に気を遣わなくて大丈夫だよ。言ってきな。」
3年生に背中を押されて梟谷の人たちが止まっている部屋へ向かう。
でもやっぱり怖いものは怖いのだ。
どのタイミングで扉を開けるか悩んでいると、木葉さんがトイレから戻ってきた。
木葉「お、A。どうしたー?」
『ぅ、いや、あの……やっぱ、何でもないです。』
木葉「何でもないことないだろ!気にせず入れよ。」
たった1、2ヶ月しか一緒じゃなかった後輩をも、面倒見てくれるのだ。
『……はい。』
覚悟を決めて、部屋に入る。
一緒に試合に出たレギュラーメンバーはみんないて、つい先月のことなのに懐かしくて涙が出そうになった。
赤葦「無理しなくていいよ、少しずつでいいから、何があったのか話してほしい。」
『……っ、はい。』
結局俺は泣きながら、自分の身にあったこと、父親にされたこと、なぜ連絡も取らずに居なくなったのかを全部話した。
『でも、もう、バレーボールは、やらないと思います。、 』
赤葦「……そう。とりあえずマネージャーとして烏野にはいる感じ?」
『はい。』
木兎「俺としては、敵になったAとも戦って見たいけどな!」
『……』
俺も、少しだけなら、バレーボールをまたやりたい。
でも、無理なんだ。
たまに、コートを見るだけでも、あの時のことを思い出して吐き気がするし、膝だって痛む時もある。
……俺はもうバレーボールを楽しめた頃には、戻れないのかもしれない。
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作者名:ましあ | 作成日時:2024年2月29日 19時