もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】 (ページ3)

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「谷地さぁん！！！今日も勉強教えて！！」

「俺にもお願いします」

谷地「ひ、日向！影山くん！」

『(げ、さっきの2人だ……)』

昼休み、クラスメイトに囲まれて転校生特有の質問に答えていると、朝方見かけた問題児(？)2人が谷地さんに話しかけて来た。

日向「？あっ！もしかして転校生！？」

『そうだよ。よろしくね。』

日向「バレーボール！やってるの！？」

『……なんで、そう思うの？』

日向「指にテーピングしてたから！俺は日向翔陽！よろしくな！！」

影山「影山飛雄、セッター。」

日向「今日の放課後、体育館においでよ！部活見学案内するよ！絶賛谷地さんも着いてくる〜」

谷地「わ、私はっ、マネージャー見習いであります！」

『ごめんだけど、バレーボールには入らないから。』

初対面で冷たい印象を持たれないよう、少し微笑んで断る。

俺はもうバレーボールはするつもりはない。

日向「え、何で！？」

ズボンをまくり左膝を見せる。

以前よりは腫れは治ったが、自分でも痛々しく見える膝はサポーターをつけていた。

『ごめんね、こういうこと。』

……そんな顔しないでくれ。可哀想と思ってほしくない。

俺は、膝が壊れて、バレーボールをしなくていいという事実に安心しているから。