もう2度と、バレーボールはやらないと【HQ】 (ページ2)

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夏が近くなってきた6月の初め頃

各都道府県での高校総体……インターハイの予選が終わる頃、俺は転校した。

『東京から引っ越してきた星宮Aです。よろしくお願いします。』

烏野高校1年5組…大学受験のことも考えて、特進科に転入してきたが、先ほど見た1〜3組に比べて、落ち着きのある生徒が多めに感じる。というのも、他のクラスを馬鹿にしているわけではなく、先ほどオレンジ色の髪の毛の男の子と、身長の高い黒髪の男の子が廊下を走って注意されているのをみたからだ。

「1番後ろに机用意しておいたからなー、まあ身長高いし大丈夫だろ」

『はい。』

先生が指差したところは窓際の1番後ろの席。こんな主人公ポジションをもらってもいいのだろうか？

「谷地ー？星宮まだ教科書届いてないから、見せてやってくれー？」

谷地「ヒャッひゃい！！！」

『(ひゃい？)谷地さん？よろしくね。』

谷地「そっそっそんな！！全然大丈夫です！！！」

烏野には変わった子がいるなぁ、と思いながら外を眺める。

仙台の夏は思ったよりも暑そうだ。