44,信じて守りたい ページ47
〜 鶴丸国永 side 〜
早朝、主の手入れが終わったと山姥切から聞き、すぐに審神者部屋へと向かった。
コンコン
鶴「…鶴丸だ、入るぞ。」
中にはA以外誰もいなかった。
今山姥切が言いに回っているから、もう少ししたらまた人が来るかもしれない。
それなら今のうちだ。
鶴「ここ、座るな。」
返事があるわけでもないが、一言そう言って座った。
Aの綺麗な寝顔を見つめる。
顔なんてずっと見てなかった。
俺を庇った後、おそらくあの時に初めて顔を見た。
黒くて綺麗で、ちゃんと芯がある、瞳。
俺はなぜずっと、この瞳を避けてきたんだろう。
なにも怖くないし、恐れることもない。
この人は、この本丸の大切な主だ。
鶴「ずっと拒否して、酷い言葉を言って、本当にすまなかった。お前は、立派な主だ。」
布団の上から、優しく体をさする。
鶴「俺を庇って、さぞ痛かっただろ。なのに笑って、俺の無事を喜んで、我慢強いにも程がある。今まで俺が酷い口を叩いても、なにも言わなかったもんな、お前は。」
前までは、なぜか心がAの事を拒否していて、信じることができなかった。
でも、今はその逆。
Aを、信じて守りたい。
心からそう思う。
鶴「これからは、共に戦おう。そして、俺にも守らせてくれ。主。」
燭「その言葉、主にちゃんと伝えてあげてね。」
いつの間にか来ていた、光坊にそう言われた。
鶴「おぉ、驚いたな。光坊、居たのか。
…あぁ、当たり前だ。また改めて、話をするよ。」
燭「ははっ、そう。鶴さん意外とシャイだからなぁ、できるかな?」
鶴「出来るわ!あっ、……ちゃんと伝えるから。心配するな。」
思わず大きめの声を出してしまった。
Aが目覚めるまであと3日。
早く目を覚まさないかな……。
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片瀬(プロフ) - 更新楽しみにしてます☺️ (2023年4月16日 22時) (レス) @page3 id: fce4ac1cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかり | 作成日時:2023年4月16日 9時