元刀剣女士が審神者になる【刀剣乱舞】 (ページ46)

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43，無事で居てくれページ46

〜山姥切国広 side 〜

本丸につくやいなや、俺達は直ぐに主の応急処置を始めた。

こんのすけを通じて、北都さんには連絡を送ったから、しばらくしたら来るはず。

それまで、主を死なせてはいけない。

死んだら、北都さんでもどうすることもできないと言っていた。

永遠の別れだ。

山「A！死ぬな！」

鶴「なんで、なんで俺なんかを…」

薬「傷を押さえるぞ。二人とも。」

止血のためにガーゼ越しに傷を押さえる。

「っ……」

Aの顔が歪んだ。

山「痛いよな、すまない。」

でもよかった、まだ意識はある。

でも、これも時間の問題。急がなければ。

三「北都殿がいらしたぞ！」

北都「A！これはひどい、でもまだ息がある、大丈夫だ。応急処置してくれてありがとう。あとは任せろ。」

山「わかった。」

俺達は皆、審神者部屋をでた。

山「A…。」

三日月「大丈夫だ。山姥切よ。」

山「お前は、北都さんの。」

三日月「主の力は間違いない。信じて待つんだ。」

山「あぁ、…わかった。」

それからは、長く落ち着かない時が流れた。

俺達の応急処置が終わり、大倶利伽羅も目を覚ましたが、まだ北都さんが外に出る気配はしなかった。

そして、一夜が明け朝日が登る頃、審神者部屋の襖が開く音がした。

すぐ隣の近侍部屋にいる俺と北都さんの三日月は、それにいち早く気づき部屋をでた。

山「A…！」

北都「おぉ、山姥切。Aは大丈夫だ。無事手入れは終わったぞ。」

部屋の中には静かに眠っているAの姿があった。

北都「回復のために、おそらく3日ほどは眠ったままだが心配するな。元気に目を覚ますさ。」

山「本当に、ありがとうございます。」

北都「いやいやこっちこそ、山姥切の判断が良かったからだ。ありがとう。これからも、彼女を頼む。…どんなことがあっても、彼女はここの主だ。」

山「はい、Aは大切な主です。」

北都「はははっ、その言葉が聞けてよかった。それじゃあ俺はここで。お前らの手入れをしてやれなくてすまないな。」

山「いえ…本当にありがとうございました。」

俺は言い切れないほどの感謝を胸に、頭を下げた。