35,伝言 ページ38
三日月との手合わせも終わり、少しおしゃべりしてから自分の本丸に戻った。
「いつも送ってもらっちゃってごめんね。」
三日月「気にするな。俺がやりたくてやっているだけだからな。」
ギィィ
山「主、戻ったか。」
「ただいま山姥切。それじゃあまたね三日月。」
三日月「あぁ、またな。おぉ、そうだこれを渡すのを忘れていたな。」
三日月は袖元から一つの箱を取り出した。
三日月「大福だ。この間主が沢山貰ったらしくてな。よかったらとのことだ。」
「大福!ありがとう!じゃあ厨に持っていっとくね。」
私は駆け足で厨へと向かった。
・・・・・・・・・・・・
三日月「少しいいか。山姥切よ。」
山「なんだ。」
三日月「もし、Aがひどい傷を追うようなことがあったら、すぐに俺の主に連絡をしてくれ。」
山「なぜだ?お前のところの主に関係など。」
三日月「あまり口外はしてはならないのだが、俺の主は人を手入れする血筋を持つ者だ。俺達もいまのAの行動には危機感を持っている。何が起こるかわからないからな。
もとい、そんな事が起こらないようにお前達には動いてほしいものだが、俺もそれが出来なかった身だ。Aは俺の主とよく似ている。言っても聞かない、すぐに自分を追い詰める。だから、細心の注意をかけてくれ。そして、危機を感じたならすぐに連絡をくれ。」
三日月は真剣な目をして山姥切に訴えた。
自分が同じことを経験してきたからでもあるだろう。
山「わかった。その時になったらすぐに連絡をする。」
三日月「あぁ。…いい本丸になってきているのだな。ここも。」
山「主の、おかげだ。」
気持ちのいい風が山姥切の布を、なびかせた。
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片瀬(プロフ) - 更新楽しみにしてます☺️ (2023年4月16日 22時) (レス) @page3 id: fce4ac1cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかり | 作成日時:2023年4月16日 9時