胡蝶の夢の如く② (ページ6)

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『火薬庫から爆弾用の爆薬が盗まれた』

爆発物処理班の後輩から内密に相談を受けて資料を貰ったんだけど陣平にこのガーデンパーティーに呼ばれて行くことになった

一通り目を通して置こうと思ったら時間忘れててさ

「ん？あぁ。バイクのキー落っことしてさー、取るのに苦戦してた」

「あほ」

「取れた？」

「うん。このとおり」

「良かったー」

やらかした

二人にはバレてそう

ついでに用事を済ませておこう

コナンくん、確か、推理小説好きだったよね

小学生なのに難しいの読んでる

「俺らも行くか？」

「折角だし、行こか」

『森谷帝二』は有名な建築家だと云うのは聞いたことがある

この邸もそうだけどシンメトリーに心酔しているとか

ギャラリーに案内されるのは光栄だけど

(これ、事件があった黒川邸だ)

『森谷帝二』という男からは狂気を感じたんだ

(あの人が設計した建築だったんだ...)

シンメトリーへの歪んだ依存と言えば良いのか

こだわりと言えばいいのか

「今時、パイプって珍しいくない？」

「年齢考えれば妥当だろ？あり得ない話じゃねぇよ」

陽葵たちと話す様子さえ怪しく見えるわー

「お前、何探ってる」

「分かる？」

「そこまで鈍くねぇよ」

「後で俺んち来て」

「おー」

盗まれたと言うことは確実に犯人は爆破を視野に入れてる筈だ

どういう割合で装置を作るかは知らないけど種類はプラスチック爆弾用だから分かりやすいだろうね

後は場所と時間と目的

それから陽葵

「陣平くん。ヘルメット閉まってる？浮いてない？」

「お前なぁ、いい加減出来るようになれよ！ったく」

「だって、指挟んだら怖いもん」

「ガキかよ」

(青いねぇ。陣平くん、満更でもなさそうで)

陽葵は事件ホイホイだから昔から巻き込まれやすい

嘘でしょ。って言いたくなるくらい其処にいる

「ねぇねぇ。５月３日って開いてる陣平くん」

「あ？」

「４日後！開いてる？」

巻き込まれる前提で考えてたほうがいいんだ

冷静で居られるし

「その日は早上がりで次の日が休みだ！それがどうした？」

「開けといて！」

「はぁ！？何でだよ」

「私とデートしよっ！」

陣平、急ブレーキ危ないってば

(本当見てて飽きないなぁ)

とりあえず二人にも連絡いれとこーっと

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