例え死別つとも ページ47
大男はA見て驚いた
立ち止まる程驚いたのは死してなおこの世に留まる魂だった故かそうか
鶴丸国永は話を聞くまではそう思っていた
「成る程…それで驚いていたのか」
山姥切国広と大和守安定と仲良くブランコをしているAを一瞥する
「結局、俺達は審神者となる宿命だったんだろうな…まったく」
「あんたの息子も何時かはなるのかい？」
「本人が望めば、な」
絶えぬ苦労を知ってる大男は苦笑した
「…俺は《縁切り》に来た」
「《縁切り》？」
「あぁ。あの母親の女とAの繋がりを絶つんだ」
人の魂には縁という糸が何処かに繋がっている
それは半永久的に後世へ引き継がれ何かしらの繋がりを持たなければならない
と、鶴丸は言った
「あんたが父親だと聞いたときは肝が冷えてたが安心していい」
Aとあの母親は縁を切らねば切り離せないとも
関係性は変わらず反発し合うのだと
だから完全に縁を絶ちきる必要があると言う
「実の母の義妹というのは血の繋がりはないのだろう？」
「あぁ。養女だといっていたが」
「なら、君ら夫婦との縁の糸は切れない。あくまであの母親だけだろう」
「血の繋がりが関係あるのか？」
「なきにしもあらずってとこだな」
「へぇ…」
「最高神のみぞ知ると言ったところか…この行為が如何様に作用するのか、正直なところ賭けなんだ」
それでもこれが正しい判断だと信じる他はないと鶴丸は苦虫を噛み潰したように表情を歪めた
その後は正しく神頼み
刀の付喪神の預かり知らぬところだとか
「…それがAの為か」
「そう、信じてるのさ」
「あの子はそれでいいと？」
「理解はしていないだろうな。ただ、Aの意志は聞いてある」
淡々と二人は話を進めた
まるでお互いの答案の答えを塗りつぶす様に
余すことがないように語り尽くす
『Aはにわになる！！』
『ままとお別れ…ばいばいだぞ？』
『へーきだよ！ままよりね、つるといっしょがいいのっ』
『そうか。俺達を選んでくれるのかい？』
『うん！おっきくなったらね、はにわになるの！』
『そりゃぁ…楽しみだなぁ！因みにはにわではなく審神者な？』
『はにわ！！』
大男はそれが為ならばなにも言わぬと言い口を閉ざした
Aに視線を映して彼は一笑する
「俺の娘を末長くよろしく頼む」
「あぁ」
鶴丸は短く快諾するとAの元へ向かう
《鶴丸国永の名の元に許可する》
「えーんがちょ」
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夢ぽてと(プロフ) - 清藤〇さん» コメントありがとうございます！亀更新ですが、頑張ります！ (2019年11月3日 15時) (
レス) id: dc72360ccd (このIDを非表示/違反報告)
清藤〇(プロフ) - 定期的に読み返すほど好きな作品です...久しぶりに更新されていて歓喜でした。体調にお気をつけてこれからも更新待ってます！ (2019年10月31日 22時) (レス) id: 71409fbe97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢ぽてと | 作成日時：2018年11月8日 15時
