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大きいけれど小狐丸 ページ31

「きちゅねさま、ちょんちょんしてー」


「はーい。あるじさまもすわりましょうね。どらいやーかけますよ」


「はーい」


「優しくお願いしますね。ぬしさま」


「まかされよぉー!!」


「うごいちゃだめですよ!そのまま、すとっぷです」


「あーつーいぃいぃ」


三条派の一室で目一杯駆け回った後、夕食を囲み、お風呂に入る

お風呂が深くて溺れてしまうのでその日は小狐丸が一緒に入った


『良いですか?私は大きいけれど小さい、小狐丸なのです』


『きちゅねさまはちっさくないよ?こんちゃんとーおとものおにちゃ!!おっきい』

『違います』


彼の悩みは名前を覚えてもらえないこと

こんのすけと鳴狐と既に出会っていたのが運の尽きか、混乱しているようだ


「きちゅねさまいたいとこない?」


「はい」


「あるじさまもかゆいとこないですか?」


「なーい」


風呂上がりのドライヤーがあまり好きでない

熱い風が我慢できないらしい


「はは。よきかなよきかな」


「和やかだね」


「主は狐の髪がお気に召したようだ。今剣は主の面倒がみたいだけなんだろうよ」


「君も随分はしゃいだようじゃないか。岩融」


「んぁ?あぁ…主が競ってくるんでな。つい力んでしまったわ!!」


髪が濡れたまま寝るのは万病の元

寝るときはきちんと髪を乾かしてからにしよう

兎に角Aをじっと座らせねばと駆り出されたのが小狐丸だ


「全くいくら本丸が清められても物は古いのだから気をつけてくれないと」


「なぁに、障子くらい俺が作るぞ!任せろ」

「君、そんなに繊細だったのかい?」


「おう!細かい作業は好きだぞ?」


昼頃に岩融とAと今剣が駆け回ったお陰で障子が木っ端微塵になって三条派の部屋は開放的になっている

石切丸に呆れられても岩融は笑い飛ばした


「いわとーしなにつくる?」


彼らの視線の中に入らない主は彼らの寝間着の裾を引っ張った

目を擦りながら、見上げてくる


「Aもてつあう…」


「ほらほら、目を擦ってはいけないよ?主」


「Aも…」


ころん、と糸が切れるように夢の中へ誘われる


「さぁぬしさま、おやすみの時間ですよ」


寝るときはいつも突然なのだ


「じゃ、頼んだよ?小狐丸」


「えぇ」


寝室へ連れていこうとする小狐丸を石切丸は垣間見た

あの意固地な狐がなんと丸くなったことかと眉を潜めた


(彼らは心酔しやすいから心配だ…)


善き兆候の裏に隠れた悪心を彼は危惧している

.

愛するか否か→←花丸な本丸(薬研藤四郎)



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設定タグ:刀剣乱舞 , 幼女 , ほのぼの   
作品ジャンル:アニメ
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夢ぽてと(プロフ) - 清藤〇さん» コメントありがとうございます!亀更新ですが、頑張ります! (2019年11月3日 15時) (レス) id: dc72360ccd (このIDを非表示/違反報告)
清藤〇(プロフ) - 定期的に読み返すほど好きな作品です...久しぶりに更新されていて歓喜でした。体調にお気をつけてこれからも更新待ってます! (2019年10月31日 22時) (レス) id: 71409fbe97 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢ぽてと | 作成日時:2018年11月8日 15時

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