WESTがーる2 (ページ14)

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気づいてやればページ14

智洋『もしかしてこっちのやつもか？』

俺はテーブルにたくさん広がってる封筒をとった

｢あ、それはダメ！｣

智洋『え？なにが？』

｢あぶない…｣

俺はAの言葉も聞かず開けようとした

智洋『う、わ、イッタ』

封筒にはカッターの刃が仕込まれとった

智洋『てか、なにこれ、こんなん来てるん？』

｢…ごめんね｣

智洋『なんでAが謝るん？何も悪いことてへんやん、』

｢…｣

A黙り込んでもうた

でも、静かに俺の手を手当してくれた

智洋『ありがと』

なんで、こんな優しいAがこんな嫌がらせされなきゃアカンの？

盗撮とかもされて、ふざけんな

｢…ごめんね、怪我させてもうたとものこと…｣

智洋『だからなんで謝るん？』

｢…私が弱いからいけないんや、1人じゃなんもできひんから、メンバーに甘えて、迷惑かけて …いまも｣

Aは、また泣いちゃって

智洋『あほ、なにいうてんねん』

｢こーいう手紙とかには慣れたつもりやったんやけどね…｣

智洋『こんななんに慣れんでええ、Aはなんも悪ない』

｢全部私が悪いんよ…ファンの子が嫌がるようなことして…アイドル失格や…｣

俺はたまらず泣いてるAを抱きしめた

智洋『こんなヤツらファンやない、Aはアイドル失格なんかない』

｢…ごめんね、｣

智洋『Aは悪ないやろ？てか、こいつらなんなん？』

｢…私のせいや…｣

智洋『ムリすんな、Aは1人で溜め込みすぎやねん、ほんまは怖かったんやろ？』

｢…｣

Aは俺の服をギュってつかんで

｢…怖かった…｣

智洋『大丈夫、俺がついてる』

俺はAを抱きしめるチカラを強めた

｢…それに、最近仕事の帰りとか、誰かにつけられてるみたいやし…｣

智洋『は？、まじで？』

｢…うん…｣

智洋『なんも、されてへん？』

｢…たぶん、大丈夫｣

智洋『てか、俺、気づいてやれへんくてごめん』

｢…ともは悪ないもん、｣

智洋『…よっしゃ。俺が守ったる、』

｢…え？｣

智洋『てか、今までも守ってるつもりやったけど全然足りてなかったみたいやわ、俺がもっと守る…』

｢でも、悪いよ｣

智洋『俺ら何年一緒におると思ってんねん、悪いとか思わなくてええ、遠慮すんなや』

｢…｣

好きな女1人守られへんとか、俺のプライドが許さへん

智洋『ずっとそばにおるから』