【ハイキュー】秘密と花園【短編集】 (ページ3)

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Aside

「……あれ、菅原。」

「えっ、朝倉も図書室とか来るんだ。意外。」

図書館で、偶然菅原と会った。

菅原は

私の新しい一面を見れたのを少し喜ぶような、そんな顔をしていた。

……私としては、複雑なんだけど。

「うん。本は読まないけど、ちょっと調べもの。」

「今時わざわざ図書室で調べるやつなんて、俺と朝倉くらいしかいないよな。」

「…まーね」

菅原が嫌いなわけじゃない。

でも一番よく話す男子だとは思う。

…菅原がどう思ってるかは、知らないけど。

私の

菅原に対する思いは結構複雑。

……だって、菅原のせいでもあるんだ。

菅原と潔子が結構仲良くて、その様子を見てると、なんか嫌で気分が悪くなって。

元々、男子とそんなに話さない潔子が、楽しそうにしていた相手が、少し憎いような気がして。

…私が、潔子のことが好きだって自覚したのは、菅原のせいでもある。

潔子も、きっと菅原が好きで、どうせ二人は両思いなんだろうね。

いいな、羨ましいな。でもきっとそうだから、二人の間に私が入れなくなるのももう時間の問題なんだ。

ぎゅ、と小さくスカートの裾を握る。

「そういえば、一昨日くらいかな。朝倉、新しい先生来たの知ってる？」

「……え？」

知らなかった。

朝会で校長が紹介してたじゃん、と笑われた。

……話、聞いてなかった。

「今日うちのクラスでその先生の授業受けたんだけど、なかなか若くて顔がいい先生だったから女子がキャーキャー言っててさ。」

菅原と潔子は同じクラス。

私は隣のクラス。

「……へえ」

「おっ、朝倉は興味ないんだ」

…なんで、ちょっと嬉しそうなの。

菅原のそういうところはよくわからない。

「…だって、それ英語の先生でしょ？英語苦手だからどうでもいい。」

「そういやそうだったな。」

英語だけはどうしても苦手。

それは周囲も知ってる事実だった。

別に

ほんとにどうでもよかったんだ。

新しい先生が来ても、なにも変わらないって思っていられた。

このときは。

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