〈83〉※ ページ38
side PINK
北斗の方が座高が高いから俺的にはちょっとしんどかったけど、北斗の苦しみに比べればどうってことない。
素直に言うことを聞くし、離れたがらないことが何よりの証拠だと思う。
｢鎮痛剤投与してますので、幾分マシになると思います。
頭痛が無くなれば、吐き気も少し落ち着くでしょう。また来ます。｣
先生がいなくなる。
北斗は、時々、んー、と、唸り声を上げるけど、今は吐き気よりも痛みの方が辛いらしく、その度にグリグリと俺の体に頭を擦りつける。
｢……慎太郎、皆に…｣
なるべく北斗に刺激を与えないように、小さな声で伝える。
うん。と、慎太郎がスマホと財布だけ持って病室を出る。
その直前、電気を消して行った。
本当に良く気遣いの出来るやつだ。
きっと暫く帰ってこない。
光や音が頭痛の刺激になるのは分かっているから、皆も遠慮して時間をずらして来てくれるはず。
｢もうしわけなかった…も、だいじょぶ｣
ゆっくりと、北斗は体を離す。
明らかに気だるそうな声がひらがな表記で告げてくる。
｢……だいぶ顔色良くなったね。汗拭こうか｣
たまたま紺のトレーナーを来ている北斗。
じんわりと色が変わっていた。
｢トイレ…｣
ボソッと北斗が呟いて、ベッドから降りようとする。
｢あ、うん、行ってらっしゃい｣
俺もベッドからやっと降りる。
｢…はぁ、…ん…。あ…の…ごめん。
…連れてってくんね…？｣
指さす方向には1枚のドア。
｢ごめん、気付かなくて！
そうだね、…えと、どうしたらいい…？｣
俺のバカ！！
こんなフラフラな北斗、一人で歩けるわけないのに。
｢ﾊﾊｯ…大丈夫。ドアの前までで、いいから｣
クイクイっと笑いながら手招きされて、北斗の左腕が上がった。
｢行くよ、せーの｣
｢はぁっ。……っと、ごめ、…｣
｢大丈夫？ゆっくりね｣
大丈夫。なんて言っていながら、肩組んで歩いていると言うより、俺が北斗を引きづってる。
俺ら、せーの、言えなかったのにね。
こんな形で、出来るようになるなんてね。
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あーちゃん(プロフ) - きいなさん» コメントありがとうございます！ご愛読嬉しいです(><)ホントここからは北斗くん苦しめちゃうので、中々更新に悩みがついてきますが、何とか頑張ってみます！気長にお待ちください！ (2019年8月16日 13時) (
レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
きいな(プロフ) - 面白い！と言ってはいけない内容な気がしますが、楽しく読ませていただいています。無理のないペースで書き進めてください。楽しみにしてます(^^) (2019年8月15日 18時) (レス) id: 0c41f161d1 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 梨朝さん» 御返事遅くなりすみません！お待たせしましたが、物語的には新章突入です。SixTONESにとって、北斗くんにとって、ベストな決断であったかどうか。これからその答え合わせです。お楽しみに！ (2019年8月2日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
梨朝(プロフ) - ドラマのことを考えて泣いてしまいました…涙 これから北斗くんはどうなってくんでしょう。楽しみにしてます！ (2019年7月31日 0時) (レス) id: e1ee29d5a9 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - あーちゃんさん» 丁寧なレス、ありがとうございます！完結まで頑張ってください！読んでいきますので！これからの展開、楽しみにしてます！ (2019年7月28日 21時) (レス) id: 0abd04aca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2019年7月15日 7時
