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side GREEN
「いいー!?皆シートベルト締めた?
んじゃあ、樹さん、お願いします(笑)」
俺が言うと運転席の樹は
「れっつごぉっ♪♪」
なんて、言って、東名高速へと車を走らせた。
ガソリン代と高速料金はみんなで出し合って。
もちろん樹の運転だから、ほんとにYouTubeみたい(笑)
「病院、結構デカいとこなの?」
俺はジェシーに尋ねた。
ジェシーだけは1度、滝沢くんに一度連れていってもらっていて、静岡で北斗に会うのは2度目だ。
「そりゃあまぁ立派よ。
北斗の部屋もさ。
無菌室と違ってカーテンに囲まれてる訳でもないし、過ごしやすいって言ってた。
トイレも備え付けだけど寧ろ遠いぐらいだって。
東京のあの部屋、剥き出しだったけど、今はちゃんと個室になってた」
兄弟間での移植は4分の1の確率で一致するらしいんだけど、実は、北斗とお兄さんは型が一致していなくて、心底ご両親もお兄さんも落胆してたとその時知った。
「池江璃花子さんのこともあって、骨髄バンクの登録者増えてるらしいもんね?
数百万分の1の確率でしょ?どうする?SixTONESのメンバーだったら(笑)」
移植の話が出た時に、俺らもドナー登録したんだけど、きょもがそんなふうに無邪気にはしゃいでるの久しぶりだったし、車内はハッピーハッピー!
なんて言ってるうちに、“がんセンター”に到着。
「病名も発表しちゃったし、こんな大きなとこなら、みんな北斗はここに居るって思うかもね」
ポツン、と高地が呟く。
静岡でも1番大きな病院…というより、がんセンターだから、がんの専門の先生たちに診療が受けられる。
みんな、とは、ファンの子たちを指しているのだろうか?
「中にコンビニとか有るだろうから、北斗が食べれそうなもの買っててよ。
あ、ちょ、きょも!お土産持って!
ジェシー勝手に行くなってバカっ」
病院の前で運転席の窓から紙袋を出して叫ぶ樹。
車を停めに行ってくれるらしいから、早く行けよって高地に怒られてる。
こんなにうるさくて、北斗大喜びだろうな?(笑)
なんて、1番喜んでるのは俺らなのかもしれない。
もちろん、買っていくのはプリンだよね。
あと、とろろ蕎麦が美味しそうだったから、大好物だし喜んでくれるはず。
コンビニを探して施設内MAPを見ていたら、見つけた文字は“血液・幹細胞移植科”
北斗はここに居るんだと悟る。
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あーちゃん(プロフ) - きいなさん» コメントありがとうございます!ご愛読嬉しいです(><)ホントここからは北斗くん苦しめちゃうので、中々更新に悩みがついてきますが、何とか頑張ってみます!気長にお待ちください! (2019年8月16日 13時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
きいな(プロフ) - 面白い!と言ってはいけない内容な気がしますが、楽しく読ませていただいています。無理のないペースで書き進めてください。楽しみにしてます(^^) (2019年8月15日 18時) (レス) id: 0c41f161d1 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 梨朝さん» 御返事遅くなりすみません!お待たせしましたが、物語的には新章突入です。SixTONESにとって、北斗くんにとって、ベストな決断であったかどうか。これからその答え合わせです。お楽しみに! (2019年8月2日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
梨朝(プロフ) - ドラマのことを考えて泣いてしまいました…涙 これから北斗くんはどうなってくんでしょう。楽しみにしてます! (2019年7月31日 0時) (レス) id: e1ee29d5a9 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - あーちゃんさん» 丁寧なレス、ありがとうございます!完結まで頑張ってください!読んでいきますので!これからの展開、楽しみにしてます! (2019年7月28日 21時) (レス) id: 0abd04aca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーちゃん | 作成日時:2019年7月15日 7時