Rollin'【2】

〈62〉 ページ17

side BLACK


目に入ったのは、剥き出しトイレ。



俺、アイドルだっつの。
看護師さんたちいるのに、無理じゃん。



って思っても、点滴で水分を含んだパンパンな顔を鏡で見てたらそんな風には見えないし、そろそろ限界。



｢もうすぐ皆さん来るって言ってましたよ。
テレビ、付けておきますね。
見にくいでしょうから、カーテン開けててもいいですよ。
この部屋自体、除菌はしてますので。

病院からご家族には一報入れてますが、明日来るそうです。｣

先生は聴診器を当ててきて、すぐに診察は終わり、看護師さんと病室を出ていく。



と、同時に俺は、点滴を引いて、ベッド横に備わったソコに座る。




｢……ゲホッｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ｣

虚しく響く自分の咳に、胸のあたりと喉に痛みを感じながら、事を済ます。



再び、ベッドに戻ったところで、ドアがノックされる。


はーい！って声出したいけど、それも億劫で、代わりに出たのは、やはり痰の絡んだ咳。



｢…大丈夫？さっきよりは顔色良いけど｣

声をかけてくれたのは樹だった。

返事は言葉に出来なかったけど、コクコクと頷くと、背中をさすってくれた。



皆が大丈夫かーって元気に入ってきて、
俺の咳はあっという間に笑い声に埋もれていく。



｢…落ち着いた？｣

高地が水を用意してくれて、1口飲むと、ちょうど放送が始まった。

｢うわぁーなんか、緊張するー！AHAHA｣

なんてマスクしててもはみ出してるジェシーの笑顔に思わず俺も笑う。





みんな俺のために病院に集まって、マスクして看病してくれて、笑わせてくれる。



でも、それも暫く無くなるんだと思ったら、少し寂しい。


｢……わぁお、
しおりちゃん、結婚してください。

だってよぉー！やるじゃーん｣

慎太郎が俺の真似をする。


恥ずかしくて病的な熱ではない体温が上がる。





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明日から数日ほど更新出来なさそうです。
すみません(＞＜)

うーん。
作中のパフェのスペシャルドラマ書こうかな…
いやでもな〜はるしおのイメージ崩したくないな…

という葛藤。

作者の中で、松村北斗主演のこのドラマは完璧な構想があるんですけど、あんまりにも辛すぎて…(笑)

はるしおには幸せになって欲しいのにな…


と、思ってますが、とにかく、
最後まで『Rollin'【2】』に、お付き合いくださいますようよろしくお願いします！

コメントや評価など、お待ちしております。

2019/07/23
あーちゃん

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