部屋 ページ3
「敬人、お帰り。Aちゃんもいらっしゃい。さて、この間の話の続きを……」と敬人の兄が言おうとしたところで敬人が遮った。
「兄さん、止めてくれ。Aが困っているだろう。」
「大丈夫なんだけどな」と敬人に言うが聞く耳を持って貰えないまま、敬人の部屋に連れていかれた。
「ふん。先程の話の続きだ。A、貴様は俺の事が好きなのか？」
「えっ!?た、単刀直入過ぎ！」とAが狼狽える。
敬人はAを視線に捉えたままだ。
「答えろ」と敬人がAに顔を近づけた。
「……うん、好き……！」と気迫に負けたAが顔を見上げた。
「はやりな。貴様はわかり易すぎる。俺もAの事が好きだ。俺でよければ付き合って欲しい」
Aは「喜んで！」と言った瞬間敬人がキスをして来た。
息が出来なくなり始めたAは敬人の胸板当たりを叩いて「苦しい」とアピールをする。
「済まない、つい長くしてしまった。」
「窒息する所だったんだけど……！」と顔を赤くしている。
「この続きは……そのうちしてやるから覚悟していろ」
「敬人の意地悪！ってそこ……」そう言ったAが視線を送った先には敬人の兄が居た。
「Aちゃん、敬人をよろしくね。あ、結婚式は絶対呼んでね？こんなに可愛い娘は敬人には勿体な……って敬人、ごめんごめん。」
「全く……兄さんは！」と敬人が兄に詰め寄った。
「喧嘩しないで、二人ともー！」そう言ったAが間に割って入った瞬間、敬人が後ろから抱きしめた。
それから学院を卒業した二人は結婚した。
「これからずっとよろしくね。」
「嗚呼。勿論だ。何があってもAを離さん。覚悟してろ」
END
終わり
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作者名：@ネギキノコ | 作成日時：2020年1月1日 21時
