野菊が九つ ページ10
それから一杯話した
鏡花ちゃんの事、美味しいスイーツの話、…
「あ、そろそろご飯作らなきゃ」
気づけば時間があっという間に過ぎ、夕方になっていた
「…マフィアに戻りたくないなー」
「え、Aちゃん、マフィアを抜けたいのかい?」
「ううん、抜けたくはない、
嫌いな人に会わないとだから」
其処で治君が閃いた様に言った
「中也?」
「正解、あの人、マフィアを抜けろって、
私が嫌いなんだよ、何であんな事言うのかなぁ…」
其処でナオミちゃんが私の顔に近づいてきた
「若しかして、その方Aさんが好きなのでは?」
「は?」
あの人が?無いよ、そんな事
「無いよ、だって、」
『笑うな』
「酷い事、言うし、
もし好きだったとしても、私は振るよ」
コンコン、探偵社の扉が鳴った
「お客さんかしら?」
ガチャッと、ナオミちゃんが開けると
「よう、迎えに来たぜ?伊藤幹部補佐」
「……中原さん
何故此処に?ストーカー行為なんて、はしたない」
グイッと、片手を掴まれた
「帰るぞ」
「……
それでは皆さん!これで!またお会いしましょう!」
私は中原さんの言う通りに探偵社を出て、外の中原さんの車の方へ移動する
「マフィアが私を探していたんですか?」
「否、樋口が帰ってるのに、遅いなと思ってよ」
「何で?何でそんな事思うんです?」
私は睨み、距離を少しとった
「何でかって…?
教えてやろうか」
ああ、また嫌な事言われるんだなぁ
その時、取った距離が一瞬で0センチになった
「え…」
「……」
教えてやろう
お互いの口がくっ付いているのだ
「…!!!」
思考が回んない!!
私は急いで中原さんの胸元を押し、
顔を叩いた
「何やっているんです!!?」
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あざみの歌(プロフ) - 宜しくお願い致します! (2017年12月12日 0時) (レス) id: f9a19d9866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あざみの歌 | 作成日時:2017年12月11日 23時