検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:2,918 hit

野菊が四つ ページ5

ある日

「伊藤君の援護に行ってくれ。」

首領が困り顔でそう俺に言った。

「え、何故です?
彼奴は人の助けなんて…」

「実はだよ?」

首領は自分の机の引き出しを開き、俺にその中に入っていた資料を見せてくれた。

「伊藤君の今回の任務の標的が、情報屋の間違いか、私のミスか知らないけど、ずっと前からの敵対組織の幹部だったんだ、伊藤君は優秀だが、まだ入って間もない、単身では勝てないだろう。
其処でだ、君に頼みたい。」

「……はい」

首領の命令を受け止めて、俺は伊藤と敵幹部の居る廃墟へと向かった


「まさか、お前みたいな餓鬼に相手されるなんて、舐められたものだな」

「う!五月蠅い!!」

丁度良いところだった。

伊藤は相変わらず笑っていた。

俺は隠れながら伊藤の無事を知れて少し安心した。

さて、行くか。

「異能力!『野菊の墓』!!」

「!」

彼奴、異能持ってたのか!

突然過ぎて俺はまた隠れた。

「な、何だ!?」

すると、敵幹部の周りに、いつの間にか死体が出てきた

そして段々傷を治し普通の人間しの体になり、敵幹部に攻撃を始めた。

「あぁ、恨めしや!!」

「よくも俺を殺したな!!!」

「私には未だ子供が居たのに!!」

「痛い…痛いよぉ…!」

「成程、お前のこの力は死人を蘇らせる異能だな?」

「そうだよ!今迄した罪をを死んで償って!!」

「だが、」

「!」

次の瞬間、敵幹部は蘇った僅かな死体を一瞬で殺した。

「あ…そんな
あぐっ!!!」

伊藤は幹部に首を絞められ、苦しそうにもがいた。

「は…なせ…」

「俺を莫迦にした罰だ!!死んで償え!!」

やべぇ!

俺は急いで男の背後に行き、重力操作で直ぐに殺した。

伊藤は落ちて、慌てて手を外し、乱れた呼吸をした。

「カ八ッ!げほッ!ハー…ハー…

…中也君が助けてくれたの?」

「…まぁな」

「ありがとう…!」

また笑った。

此奴、先刻まで殺されかけてたのに…

「笑うな…礼も言うな。」

「な、何で!?
命の恩人には礼は言わないと!」

「命令だったから来ただけだ。」

「で、でも、助けてくれた!!」

「笑うなよ!」

「ッ!」

伊藤は五月蠅い口を止め、悲しそうな顔をした。

「…帰るぞ、姐さんが心配してる。」

ああ、こんな事、言う心算は無かったのに。

「………そうだね、

皆が待ってる、早く行かないと」

暗い声で笑いながらそう言った。

野菊が五つ→←野菊が三つ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.7/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , 中原中也 , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あざみの歌(プロフ) - 宜しくお願い致します! (2017年12月12日 0時) (レス) id: f9a19d9866 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あざみの歌 | 作成日時:2017年12月11日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。