野菊が十四個 ページ15
中原side
「やられたね」
首領の焦った言葉が、会議室に響く
「まさか、相手が異能者で、伊藤君を狙っていた、だなんて」
「情報は異能者とは書いておらんかったのじゃろ?」
「おそらく誤報だ
情報屋を脅したのだろう…困ったね」
「困ったねじゃないわ!!!!」
がん!と姐さんが机を物凄い力で叩いた
彼奴に限って、そんな事無いのにな
直ぐに殺すのに
「俺の所為だ」
「中也」
「俺があんな事したから…!」
「…伊藤君が来た時、物凄く雰囲気が違ったね」
「作り笑顔がバレバレじゃった」
二人の目線が、俺を貫く
「何をやったのかね?」
「…昔、笑うくらいなら、マフィアから出てけって、口が滑ったんです
それから前に笑えって、そしたら、軽蔑されました」
「じゃろうな
その発言で、笑う気も失せたのじゃろう」
「最低ですね」
樋口の何時もより低い声が響く
「首領、俺に島崎を殺させて下さい」
「ああ、君に言われなくとも、最初からその心算だよ
これは君の責任だ
君の所為で、彼女はミスをした」
「はい…」
その場に居る人間の顔が見れなかった
怒っているだろうな
「島崎は伊藤補佐との式を挙げる気です」
「はぁ!?」
「君の責任だ」
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あざみの歌(プロフ) - 宜しくお願い致します! (2017年12月12日 0時) (レス) id: f9a19d9866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あざみの歌 | 作成日時:2017年12月11日 23時