▽tEN ページ12
«あと、30秒»
『んーと、6チーム減らせば1つ目のミッションは終わる。だから、ミッションが終わるまで、逃げるなり隠れるなりしていれば、俺たちは…』
『人を、殺さなくて、いい……』
キリュウに続けて、ワタシが確かめるように言った。
『まぁ、そうやっていつまでも戦いを避けられるわけではないが…』
『え?』
ルイが冷静にそう言った。
『もし俺たちが生き残って、最後の2チームになってしまったら? リアルに還るには、そのチームを殺さなくてはならない』
«あと、15秒»
ルイの言葉に、しん となってしまった森の中にピエロの声はよく響いた。
『まぁ、後のことは後で考えよーぜ』
キリュウがそう言って、銃を手に取り、腰に着けた。
『とりあえずさ、皆で還ろ?』
にっと、笑ってみせたキリュウは、大人だなぁと思う。
ワタシたちが少しでも不安にならないように、笑ってくれる。
『皆で帰ろう? ワタシたちの世界に』
ワタシも、そう言って銃を手に取る。
«5秒»
カチャ、と音をたてて、他の三人も銃を手に取った。
«3»
『誰も欠けることなく、』
«2»
『絶対に皆で』
«1»
『ミッションクリアするの』
«ゲェムスタァト……»
ワタシの言葉に全員が頷いて、ゲームが始まった。
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作者名:緋莉 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/030303/
作成日時:2015年10月1日 19時