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「あ、Aそれ」
「ん？」
「ここ正解�，世�ら合ってるのにバツされとるやん」
「ほんまや！」
「直してもらいーや、向井先生なら社会科室でカフォオレでも飲んどるやろ」
「あはは！カフォオレて。子供か！んじゃ直してもらうわ」
「いってらー」
採点ミスを直してもらうために、先生のとこに行けるなんてラッキー。採点ミスさまさまだな。
浮かれた足取りで社会科室に向かえば、扉の細い窓からは先生の姿は見えない。
(...珍し、いないのかな)
中に入って、後ろ手に扉を閉める。
「...なあ、なんでそんなこと言うん？」
えっ。
その声に振り返れば、社会科室の奥の本棚で電話をしている向井先生が見えた。
どうしよう、戻った方がいいかな。
けどテストの採点ミスなんてなるべく早く訂正できた方が良いに決まってるし、ここで待ってればすぐ終わるかな。
「......ほんまに、別れるしかないん」
(......え？)
別れる、ってことは、別れる相手がいるってことで。
「浮気されたんは俺許すよ、好きやもんまだ。......うん、...や、それはさ。」
わたしに気づく様子はなくて、多分結構シリアスであろう電話は終わる気配がない。
けど、ここで話を聞いていたいわたしがいた。
先生のことを知りたい。
誰も知らない先生のことを、知れるかもしれない。
そんな好奇心半分、緊張半分でそっと棚の影にひそむ。
「うん、だから俺はええんよ。全然そんなん気にもしとらんし。...ほんまやって！......まあ、伝わっとらへんからこうなってるんやけど」
本当は、それだけじゃない。
話の内容から察するに、おそらく向井先生の彼女さんに当たる人が浮気をして別れようと電話をしてきているんだろう。
......あわよくば、わたしが、なんて。
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灯莉(プロフ) - レモンさん» レモンさんはじめまして。最初からの読者様なんですね！ドラキュラ舘様、一本目ということもあってわたしも思い入れがあるストーリーなので嬉しいです。ありがとうございます(o´艸`) (4月20日 0時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - そして新作も楽しみです。 (4月19日 23時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 灯莉さんはじめまして。最初から読ませて頂きました。どのお話にもいろんな愛の形があるんだなぁと思いました。私は舘様のドラキュラのお話が大好きです。その後夢主ちゃんはどうなったのかも気になります。 (4月19日 23時) (レス) @page38 id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年3月25日 21時
